写真の楽しさを思い出す新宿からきりたんぽの四ツ谷まで

開拓の地・北海道へ向かう北上の旅が始まった。

東名の磐田インターから東京方面へ。順調に進んだけど、首都高が大渋滞。自分は11時に新宿で約束があるので、横浜青葉インターで降り、東急田園都市線に乗り換えることに。

待ち合わせ場所は、新宿のリコーイメージングスクエア。

 

1960年代の地方私鉄を撮りためた風間克美さんの写真展の会場になっていて、ここで学生時代にお世話になった名取紀之さんと落ち合い、近くのレストランで近況報告を。名取さんはレイル・マガジン編集部でアルバイトしていた時の編集長で、業界では大変知られた方でいらっしゃる。いまは鉄道図書出版の「OFFICE  NATORI」で仕事をされている。

そこで拝見したのがこの本。名取さんが手がけられた、「C62重連 最後の冬ー「ニセコ」を追った21日間ー」。

国鉄広報部の専属カメラマンだった荒川好夫さんによる記録。1971年の厳冬期、3クール21日間にわたって、函館山線を走った「ニセコ」の勇姿をおさめたもの。

静謐な画面にもSLの生命力が溢れる写真が並び、しばらくページをめくると、時刻とともに「ニセコ」の動きを文章で添える。出庫準備、小樽出発、長万部(おしゃまんべ)到着と要所要所で機関車や機関士、周囲の空気を織り込んでいく。ロードムービーのような仕立てになっていて、生き物かのような蒸機(SL)の鼓動と、それを動かす人たちの動きが、胸に迫ってくる。

この後千葉市に移動。千葉都市モノレールの「千葉公園」からすぐのところにある、「椿森コムナ」(http://tsubakimorikomuna.com/about/)という素敵空間があり、そこを視察するために!

入る時は裏口からになってしまったけど、周りは普通の、けっこう密集した住宅地

面から入ると分かりやすいけど、わが一行は迷ってしまい、裏口から入ることに。所狭しと一軒家やアパート・マンションが建ち並んでいるエリアで、この特殊な空間を見つけたときは、メイがトトロの棲家に迷い込んだ時のようなときめきを覚えるものでありました。

中はとにかくすごいクオリティの構造物がならんでいた。ツリーハウスも登るたびに大きく太い幹に触れるし、建てつけがしっかりしていて、急階段だけ注意すれば安心して子どもを遊ばせられる。ハンモックも上質で、ドリンクスタンドやトイレの小屋もしゃれてる!

コムナとは、エスペラント語で「共有」を意味するらしい。プロデュースしたのは、グッドデザイン賞に何度も輝いている地元の住宅設計会社で、米・ポートランドのまちづくりを参考にして空間をつくったとのこと。住宅街に残った小さな森をいかし、廃屋とか建築現場の残材も組み合わせて、みんなが集えるコミュニティをつくった。すてき!

気持ちが満たされたあとは、東京・四ツ谷の秋田料理屋「太平山酒蔵」で晩ごはん。学生時代からかれこれ15年弱通っていて、社長の高橋ご夫妻に退職と移住のご報告を。今日もおいしいきりたんぽ鍋と、セリのお浸しと、稲庭うどんなどなどでした。

長い1日。文章もダラダラ長く、すみません。。(つづく)

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