永山といえば、市民手づくりの「屯田まつり」

tonden8

旭川公園のある永山は、旭川市内でも一番早い時期に屯田兵が開拓した地域。だからなのか、旭川市に編入されたいまも、永山人としての誇りみたいなものを、いろんな人から感じとることができる。そしてその象徴が、まつり。

毎年7月下旬に行われる「永山屯田まつり」は、昭和62年に始まった。むかし「旭川屯田まつり」と呼ばれていた時期もあったけど、やっぱ「永山」ということになったらしい。なんか、いいなぁ。

一番の特徴は、発祥が寺社仏閣にあるんでなくて、市民から生まれたということ。「屯田魂の後世への継承」「地域開拓者の偉業に対する敬愛と感謝」をテーマに、住民や企業が手作りしているお祭りというのは、そんなにない。そういえば浜松まつりも、市民発祥だけど。

明治24年に400戸の屯田兵と家族が入ってきて、鍬で一から開拓。いまでは人口4万人を数えるまでになった。なかなか、地元の起こりや祖先を思いやる機会がないということで、お祭りをすることになった。

松本家が永山に移住してきたのは2018年10月だから、去年の屯田まつりは見れてなかった。今年が最初ということで、目を見開いてきましたよ。

「すごいよ」とは聞いていたけど、ほんとにすごい迫力だった。短い、短い夏を楽しみぬいてる感じがした。道内で一番大きいと言われる太鼓も、各地区の山車も。「エイヤサー、エイヤサー」の大合唱で、みなさん心底楽しんでる感じ。旭川公園のある地区の自治会でも、昔は独自にあんどんや山車を持っていたんだとか。今度、そんな歴史も紐解いてみよう。

この屯田まつり、冬に「実行委員にどうだ」と声かけをいただいていたけど、そのまんまになっていて反省。来年こそは、太鼓を叩けるように(裏方でもいいけど)、そして永山に早く溶け込めるように楽しもう!

着工すれば、はやいはやい

6月25日に着工して、基礎工事があれよあれよと進んだ。

基礎だけ見ていると、「えーっ、こんな小さいの?」と目を丸くしてしまう。そりゃ、小さい家ことタイニーハウスだし、コモン棟だって建築面積は40平米もない。だから当たり前なんだけど、これで快適に人が過ごせるのかーと、という心配も頭をよぎる。工事の元請けをしてくださっている旭川の住宅メーカー・アーケンの藤原立人さんは「家だってそう、みんな言うんですよ。えっ、こんなに小さいのって。でも壁ができると、えっこんな大きいの?って言うんですよ」

水道工事も入り電線も引っ張って、7月15日には足場も組み上がって、16日からは長沼町の中村直弘さん(yomogiya)さんを筆頭に大工さんが入って、部材を所定のところに入れ込む「建て込み」が始まった。

tate3
建て込みをする中村さん(右)とカールさん

そして7月17日はこんな状態。こんな速いなんて・・・

藤原社長は「始まったら速いよー、すごいよー」と言っていたけど、ほんとその通りだった。こんなスピードで進んだら、こちらの準備スピードが追いついてない感じがして、ちょっと焦る💦どんどん置いて行かれるような、不思議な感じがして・・・。事業がどんどんリアルな感じで迫ってくる!

tate9


この空間で、どんな場を拓いていこうか。どんな人に来てもらいたいのか。星空を見上げながら、想像してみた。こういう時間って、とっても大切。昼は分からない、夜の空気と風を感じながら、物思いにふける。

ついに目覚めた「白樺プロジェクト」 (動画つき)

旭川で6月にあったデザインウィーク(ADW)で、去年からお邪魔していた「白樺プロジェクト」がお披露目になった。一般に公開される初めてのタイミングで、東川町の「木と暮らしの工房」の鳥羽山さん、美瑛の樹凛工房の杉達さん、デザイナーの田中さんたちがもの凄いエネルギー量で間に合わせた。そのブースがこちら

会場になった旭川デザインセンターの、二階に通じる階段を上がって正面という好立地も手伝っただろうけど、その圧倒的な存在感に客波は絶えず。切り株やチェーンソーがどーんと中央にあって、だれもが「森とのつながり」を直感できる空間だわ。

思わず「かわいーー」と唸るスツールやベンチ、「白樺がこんなきれいだなんて」と見惚れるテーブルはもちろん、樹液の化粧品や飲み物、白樺で染めたフェルト作品などなど、いろんなタッチポイントがあるのもすごい。

最終日には最強のキコリがブースに立って、お客さんにダイレクトに説明していた。いい意味での異様な光景で素晴らしき哉。

ADWの期間終了後も、さっそく7月1日には幌加内町にある北大雨龍研究林で視察・採取したし、9日には旭川大学で今後の方針を話し合った。大きなイベントがあった後こそ、しっかりじっくり持続させることを考えることが大事!

uryu1

そして旭川公園としての白樺プロジェクトも、地味に進行中。清水さんに切りだしてもらった里山部産の白樺は乾燥・製材が終わり、岡山県西粟倉の「ようび」へ送られた。完成が待ち遠しすぎる!!!