秋の石狩川フォトギャラリー

次男との散歩2日目。三日坊主にならないか・・・。不安。

今日は車で10分弱走って石狩川まで。もっと近くに川にかかる橋はあるんだけど、一番好きな、とっても美しい景色のところへ。地元の人しかわからないような、秘密の場所。

この日、10月17日の朝はなかなかに冷え込んで、車の温度計は3度。空気が冷たくて、キーンとなって、気持ちがいい。肺が浄化されるようだわ。次男と橋を歩いて撮影。一眼レフや望遠レンズも持ってきたのに、メモリーカードを忘れるという大失態。しかたなくiPhone 6sで。

次男はめちゃくちゃ寒がってたけど、寒いからこそこんな風景を享受できるんだよなー。感謝。帰ってきてストーブに当たる、その幸福感といったら・・・。朝ごはんもうまい。

日中の空き時間は、旭川の隣町・東神楽町へ。北海道で一番子どもの割合が多く、人口がずっと増えていて、子育て支援や教育にずっと力を入れている。空港のあるまちで、コンパクトシティーをつくってもいる。この辺はまたあらためて。

お昼は、障害のある人の就労支援施設「ゆい・ゆい本舗」(東神楽町)へ。旭川の買物公園通り(歩行者天国)にあるナチュラルチーズ屋さん「ジャパチーズ」のモッツァレラがふんだんに入ったチーズハンバーグカレーをいただく。とろけるチーズがほどよいアクセントと甘みをだし、カレーもコクがあって、んまい! 後日、マルシェでまた食べたけど変わらぬおいしさ。これはリピートしたくなる味。

夜は東神楽町の行政関係者の方と飲み会。旭川市を中心とする広域圏での課題や可能性について意見交換して、楽しい〜。やっぱり旭川は、道北の雄として、もっともっとリーダーシップを発揮しないとなぁ。。。 当たり前だけど自分の知らない面白いネタや名物がたくさんあって、旭川に限らずどんどんコラボレーションしていきたいと強く思えるステキな会食になった!

二件目は、旭川駅近くの「大雪地ビール」のレストランへ。

飲みくらべして、またまた幸せな気分。旭川周辺ではクラフトビールを新たにつくろう!という動きもるらしく、どんどん面白いことが起きてきそう。クラフト=富良野だけじゃない! コミュニケーションのツールとしてのビールやコーヒーは、多様であればあるほどいいんじゃないかと思う。

 

 

 

 

 

 

かわいい雪虫、芳醇な酒粕ラーメン

道民になって7日目ともなると、ちょっと気持ち的には落ち着いてきた感じがする。ということで、次男との朝の散歩に出かける。がんばるぞー!

ちょっと前から気になっていたのが、この雪虫。これが飛び始めると雪が降るかも〜って言われていた記憶があるけど、なかなか降らない。。。ふわふわふわ〜と家の前でたくさん飛んでいて、ふわっと手でかすめると、気持ちいいくらいに捕まってくれる。かわいい。

昨シーズンは10月23日に雪が降り始め、そのまま根雪になったといろんなところで聞く。でも今年はまだ全くで、大雪山系でも例年にないくらい、雪がないらしい。まだ準備が本格的にできてないのでわが家にとってはいいけど、旭川でこのまま雪がないまま11月に突入するとしたら、ちょっと不思議な感じがしてしまう。早くタイヤもなんとかしなきゃ。早い人はもう、スタッドレスに履き替えてるし。

役所に行ったり、家の片付けをしたり、コインランドリーに行ったり、中古車屋さんに見に行ったりしているうちに、日中の時間はどんどんなくなっていく。

家の中の食器棚がまだないこともあって、まだまだ外食の比率が高い。きょうのお昼はどうしようかな〜と車を走らせ、ふとした瞬間に「そういえば、ここ行かないといけなかった!」と思い出したのがここ、地産食堂「ウルエ」。塩ホルモン「きくちゃん」の並びで、国道39号(大雪通り)からは見えにくいけど、地元の人でにぎわっているお店。

入口のタープに、謎の北野大さんの揮毫が。ここの立地の特徴はなんといっても、この名酒蔵が国道を挟んであるところ。旭川の銘酒といえば、そう「男山」。最近はアジアからの訪日客がバスで押し寄せていて、活気がある。

ということで、「ウルエ」さんの多彩なメニューの中でも今日は、男山の大吟醸酒粕ラーメン!!どおりゃ==!って感じの見てくれ。迫力あるー。

釘付けになるのは、まんなかに鎮座する「酒粕ドーム」。これを少しずつ溶かして、味を段階的に調整していくのは食べ方のミソらしい。かき混ぜるたびに、芳醇さをましていくスープ。葉物との相性もバツグンで、これは旭川に来たならマストな逸品だわ。ちなみにこのお店、地下水(伏流水)を使っているらしい。コーヒーサービスもある。さすが!

比布はおいしい駅においしいものが集まってた

ビジネスコンテストでグランプリを逃して一夜明けた朝は、なんとも神々しい、パワーをもらう日の出だった。仮住まいのアパート裏手から見える大雪山系から顔を見せた太陽は美しいことこの上なく、頭上の雲をこれから晴らしていくような勢いがあった。感謝。

きょうは15日。移住して6日目になるけど、土地勘を養うためにも近隣の町を知るツアーを始めることにする!

第一弾は比布町。町営スキー場や、イチゴが有名なまち。有名じゃないけど、近くにある旭川農業高校さんと連携して素材提供をしていて、町名の響きもあってすごくいいイメージが昔からあるところ。

旭川市永山から比布に向かう道中もいちいちきれいで壮大。いいなあ。北海道の踏切って素敵。

今日の目的地は、比布駅。ピップエレキバンのCM撮影で知られた駅で、亡くなった樹木希林さんがいらしている。昭和54年に旅行中の大学生がこの駅を見つけ、ここでCMを撮影するよう署名活動をして、「大学マガジン」という雑誌で呼びかけたんだって。知らなかったー。おもしろい。

しかも、撮影は翌年6月に敢行! これもすごい。午前中に一本しかない急行列車が通過するシーンを狙い、失敗したら夕方まで待たないといけない、というシチュエーションだったそう。その後は観光客でごった返した。今でも、「ピップエレキバンの駅」と言えば、通じる人には通じる。

駅にはこんな撮影時のエピソードも書かれてあった。しかも2016年9月4日の駅のグランドオープンイベントでは希林さんがメッセージも寄せてくれたみたいで、それも展示してあった。なんかいいなぁ。

このグランドオープンというので、駅がきれいになり、今人気の「ぴぴカフェ」につながっている。線路とホームをのぞむ開放的な空間がカフェスペースになっていて、ご覧のような地元産品を売りにしたメニューがある。

食べたのは、スキー場近くで育っているニジマスのいくら丼、すべて素材は地元産で固めてネギ醤油をかけるTKG(卵かけご飯)、カレー。どれも美味しい。みそ汁が滋味深い。

ワンコインもあるから、旭川から来ても元が取れるし、お土産も充実してるからまた着たくなる。わが家は、前から気になっていたシラカバの樹液を購入。どこで作っているのかは知っていたけど、販売してるのは初めて見た!

ちなみに駐車場でたまたまお話した紳士いわく、ここのキクラゲが絶品で、一度食べて忘れられなかったので旭川から買いに来たという。カフェの中の思い出ノートにも、東京からキクラゲ丼を食べにきたよ〜っていう書き込みがあった。実はまだ食べてないけど、これはイケるコンテンツになりそうだなぁ。町内でハチミツも作っているらしくて、比布は相当面白いところだと分かった。大きな収穫。

東川養護学校に通っている長男・大滋(たいし)のバスお迎えがあるので、2時半くらいに退店。帰り道に、気になっていた軽トラが置いてある中古車屋さんがあるので、品定めして。うーん、どっちにしようかなぁ。

左が、走行距離不明のスバル・サンバー。右が8万キロ弱のスズキ・キャリイ。サンバーはオイル漏れで、いろいろ面倒な感じ。Facebookで皆さんの反応をうかがっていると、圧倒的にキャリイ推しが多い。元・浜松人としても、やっぱキャリイにすべきかなぁ。ちょっとだけ考えよう。

ちなみに中古車屋さんからの眺めがこれ。はあ〜、こんなところで働きたいなー。

ビジネスコンテストが教えてくれたこと

本選に出たメンバー。高校生の男子が若いのでデコレーションつきの記念写真。皆さんありがとうございました!

北海道庁が主催する「創業ビジネスグランプリ」の本選会場は、なんと札幌駅からほど近い、旧道庁の「あかれんが庁舎」。訪日客や見学に者がすごく多い、由緒正しいところでプレゼンをするなんて、がぜん気分は高まる。

プレゼン時間は予選の5分から10分にのび、伝えられることは増えた。ボリューム的には。このために昨夜は札幌の東横インに泊まって未明まで練習したのです。

焦らず、相手の顔を見え、反応をつかんでと意識して、本番はそれほど緊張することなく発表できたものの、じゃっかん時間が足りなくなって、恥ずかしい限り。。。(2回目の一般向け公開プレゼンではうまく修正できたけど)

お昼は、初めて行った「おふくろの味」。この日はホルモン定食がなんと500円。うまい。調理は男性ばかりだったけど笑

審査員の方からは、「北海道の人間からすると、なぜ旭川なのかが分からない」という指摘があった。これは時間切れになったことが主因で、質疑できちんと伝えることはできたと思ってるけど、この純粋な「なんで?」はすごく重要だなと。確かにどこ行っても聞かれるけど、理由が多すぎて「どこから話そうかな・・・」と心の中で迷ってしまう。これがいけない。短いワードでズバズバと、聞いてる人の腹に落ちるようにまとめないと。今後の大きな課題!

別の審査員の方からは、「提出時の資料では、人件費がゼロということになっている。ちょっとびっくりして、こんなのあり得ない」と。家族経営でやっていくこと、カフェも一般の飲食店営業のようにガッツリするわけではなくメニューも工夫していることを質疑でお答えしたけど「奥さんがインフルエンザになったらどうしますか。これだけの事をやろうとするなら、従業員のことをちゃんと考えて進めてください」とアドバイスを頂戴した。うーん、この時以降、けっこう考えるようになった検討課題であります。

この本選には4人が参加して、自分は3位となった。それはもう、悔しくて悔しくて、札幌駅までが何キロもあるように感じてしまった。特急「カムイ」の中でいろんなものが込み上げてきて、ここ半年の間で最大に「ガツン!」という衝撃を受けたけど、Facebookから届く、たくさんの温かい励ましに心温まり、涙腺がゆるむ。

震災委員長の講評では「家族そろっての移住ということで、その覚悟には驚かされる。ただ、投資額も大きいし心配になる。地元金融機関とも相談して、収支計画などのブラッシュアップを」ということだった。で、1位や2位の方は、「事業化の確度」とか「地域活性化の可能性」とかが評価されていた。つまり自分はまだまだ実現可能性には不安があり、地域への寄与も低い、ということになる。

これから、さぁ!というタイミングだったからこそ、ここで一度打ち砕かれたのはすごくいい経験になった。それに、当たり前だけど、自分はまだ北海道で、何者でもない。看板もなければ地縁も血縁もない。まったく根を張っていない。でもだからこそ、伸びしろがあるはず。

3年後とか5年後、ほかの出場者に負けないような結果を必ず出さないといけない。まずは1人が成人する2年後、このメンバーで、お酒を飲みたい。できれば、厚岸のウイスキーに牡蠣を添えて。

 

旭川の木と家具を考えるシンポジウム

10月13日の午前中は、段ボールの山と格闘がつづく。そんな中でも、仮住まいアパートの裏から見える大雪山系には目と心を奪われる。

細かい買い物とかをするついでに、久々に東鷹栖というところにある、「米蔵(マイハウス)」へ。リゾットやドリアうまい。多分夜のメニューになるんだろうけど、ここは自家製ベーコンが超美味。地元の若手農家さんが始めたお店で、近隣の顔の見える農産物を使っている。そういえば、まだソフトクリーム食べてない…。

夕方は、まちなかで外せないシンポジウムが。静岡大に籍は移られたけど、旭川大で家具産業の研究や木育の実践をしてこられた横田宏樹先生や、自分で山を所有し管理している「自伐型林業」の清水省吾さん、家具職人でお隣・当麻町で森を持っている原弘治さん、旭川市工芸センターの有馬有志さんが登壇! と来ては、行かないわけにはいかない。

横田先生からは、一つの(旭川圏域)の産地の中でのつながりのなさ、山が近くにあって木材やデザインできる人がいることなど、特徴の解説があった。その上で、なぜ農業のように「6次化」が進まないのか、産地の持続性を保つ上でどうやって消費者とつなげていくのかといった問題提起が。「家具」ではなく「家具づくり」を売っていくべきだというサジェスチョンもあった。大興奮!! 有馬さんの報告は聞けなかったけど、パネル討論の中で「誰がどこで作ったのか、家具でも伝えないといけない」「この木はどういう所で育って作られたかわかっていないとけない」というご指摘があった。

力説する清水さん

清水さんからは、道産材=「あ、いいな」というイメージが先行しているだけで、川上=森の現状が知られていない課題を提示。50年で一度リセットするような皆伐や、一代で終わる林業経営が木の価値を結果的に損なっていること、補助金漬けでだましだまし回っている現行林業への批判があった。小規模でオープンな林業家だからこそ、直接消費者とかかわり、産地だからこそ家具職人と林業家がつながっていくことが大事だと訴えていた! いいなー、やっぱり。

25歳で家具工場を持った原さんは「木を選ぶところから家具をつくる世の中になればいい。生えている所から(意識して)作ると、ずっと森のことが頭に残る」「どうやって(顔の見える家具を)消費者に選択してもらうか。それは教育、木育。感性や楽しさを子どもに伝えたい」と力説。

皆さんが近くにいるから、旭川市の永山地区というところでゲストハウスをやろうと思ったと言っても過言じゃない。

夜は一度家に戻り、ご飯を食べて準備して、夜の旭川駅へ。網走からの特急「オホーツク」に乗って、あした道庁主催ビジネスコンテストのある札幌へいざ出陣!

 

 

 

学校までの道も、いちいち景色がきれいで困る

星野リゾートの「OMO7」を早めに出発して、自分と妻、長男はとなり町・東川町というところへ向かう。東川は、ちょっと前の記事で紹介したニセウコロコロさんのある町。

アパートに荷物を取りに行って、そこから10分弱ほどクルマを走らせると、言わずと知れた旭山動物園。その周りは田園地帯で、紅葉が盛りを迎えていた。まだまだ北海道初心者なので、見るもの見るもの新鮮で。でもこの感覚は忘れずにいたい。外の目線だから、感じることを。

ここから十分しないくらいで、北海道立の東川養護学校に到着。登校体験として、調理実習の授業に参加させてもらう。われわれ父母は、先生や職員さんから説明を受ける。

素晴らしい方ばかりで、楽しい学校生活になるのは間違いないと確信できた。長男・大滋(たいし)も、浜松にいるときから体調が優れずにいたけど、学校に来たらハイテンションに。子どもにとって特別な場所なんだな。特にこの子にとっては、自分の素を解放できるところなんだろう。親に怒られるわけでもないし、弟妹のやかましさに怖がる心配もないしで。

学校の正門から見た、畑と空。近くの畑をお借りしての農業実習やスキー学習もあるので、自分がやりたいくらいだわ。

アパート方面に帰る時も、思わず見とれてしまう景色がずっと続く。イオン渋滞に巻き込まれる都市部より、こっちの方がずっといい。にしてもスマホ写真にするとどうも雰囲気とホンモノの色が出ない・・・。

お昼は、ちかくの「よし乃」で味噌バターらーめん。腹ペコな時は、ここに限る。安定してうまい。

ご飯を食べて、最寄りの佐川急便まで預かり荷物を取りに行くときも、石狩川沿いにこの景色。困った困った

しかもこの日は虹がでてた。北海道にきて、何度も虹を見ている気がする。

午後は引越しの家財の搬入日。10月5日に出して、この日は12日。いちばん安いところを選んで頼んだけど、安さにはやっぱりわけがある。トラブル続出で、なんやかんや、他のところとトータルでは変わらないくらい、余計な出費を強いられてしまったー。

なので夜は旭川発祥の塩ホルモンが食べられる、近くの「きくちゃん」へゴー。体調よくなくビール2杯で撃沈するも、肉はうまい。あと、ガゴメ昆布とキャベツをまぜた「きくちゃん漬け」に、おかわりしたくなる滋味あり。ちょっとずつ、ホルモンがソウルフードだと体で分かってきた。早めに「馬場ホルモン」もいきたいー。

手伝いに来てくれた妹と、長男・大滋

星野リゾート・OMO7で「地元愛され」考

ニセウコロコロさんをチェックアウトした11日も引越しの家財が届いていない状態だったので、この日は「競合分析」とかこつけて、旭川駅から歩いて20分ほど、市役所横にある星野リゾートの「OMO7」に投宿。この日は地震後の落ち込みが影響いているのかどうか分からないけど、5000円前後で予約することができたのです。

設定上の客単価は1万円ほど。変動はまぁまぁあるけど、ほかの星野ブランドでやっている高級リゾート志向ではなく、新しい「都市型リゾート」を模索している。そのためのブランドとして「OMO」を旭川で初めて立ち上げ、東京・大塚の第2号につなげている。

もともとは、地元の一番の老舗のグランドホテルだった。地元の人からすると、それはすごい存在感で、誇りのようなものがあった。ただ、いろんな人に聞いても、OMO7になってからの評判はなかなか厳しいものがあって、愛され度が低いまま。売りにしている「OMOレンジャー」という、ディープな近隣の店を紹介するアクティビティは低調と聞くし、かつてグランドホテルを愛用していた常連には、他の地元資本の古参に移っているという。

自分に置き換えて考えてみても、外からやってきて根を張るって難しい。今年4月にオープンしたばかり。OMO7も試行錯誤している段階だろうし、いろんな批判を承知の上で踏ん張っているんだろうと思う。そしてどうすれば自然と愛される存在になるのか、他山の石としよう!

前置きが長すぎたけど、館内インプレッションを。

まずエントランス。重厚感ある外観からボリュームある設えまで、風格あるホテルといった感じで好き。10月中旬だったのでハロウィン仕様に。ウエルカムドリンクは壁に据え置かれたサーバーから飲むしそジュース。これいい!

お部屋は、4ベッド。肝に据えてるコンセプトルームじゃないから何とも言えないところがあるけど、どんな雰囲気を出したいのか分からない内装とフロアだった。グランドホテルの時代から使われている寝巻きもあった・・・。ここまでお金が回らなかったのかしら。

夕食は安定の「田舎料理 田子兵衛」へ。ここのホテル、繁華街までちょっと距離があるので子ども連れだと20分ほど。

戻ってきてからはバーで妻と長男の誕生日祝い。関西から手伝いに来てくれた妹が手配した、いわゆるサプライズ。体調良くなかったのでスパークリングを飲んだらうたた寝してしまった。。。

寝かしつけは、妻と妹に押し付け、今夜締め切りの道庁主催のビジネスコンテストの資料作りがあるので、ラウンジで作業。「ブックトンネル」と名付けられたコーナーで北海道や旭川、アイヌ、アウトドアに関連する雑誌や本に囲まれた空間。気持ちいい。

帰り際、売店の向かいに「OMOレンジャー」が案内しそうな名物スポットの一覧が紹介されていた。旭川大の監修でつくったショップリストも置かれていて、楽しい。このパブリックスペースは、ふらっと観光客が来ても有意義(宿泊者じゃないと入りにくいかもしれないけど・・・)だと思った。

これは分かりやすいし、まちなかのコンシェルジュとして機能できれば最高!

一夜明けて朝ごはん。「焼きたてワッフルが楽しめる朝食ビュッフェ」としてウリにしていて、一般は大人2500円、7〜11歳は2000円という値段設定。

インスタ映えを意識しているのはよく分かる
グランドホテル時代から使っているとみられる、食器類

 

ホームページを見たら、「北海道ならではの」とか「ご当地素材」と書いてあるけど、実際の会場には産地や生産者の表示はいっさいなく、誰がどこでつくったものなのか、まったく分からない。そして動線が定まっておらず、お互いにプレートを持ったお客さんが、何度もぶつかりそうになっていた。まず、どこに何が置かれているのか、どういう順番で選んでいけばいいのか、途方に暮れてしまうレイアウト。

スイーツ好きの人にとっては、インスタ映えするものがいっぱい置いてあるから楽しさはあると思う。でも自分のように甘いものを好まず、その地域を感じながら何度も噛みたくなるような朝食を望む層にとっては、強気の値段もあってなかなかに厳しいと思う。新聞でも、地元客の声として「朝食が高すぎる」という声が紹介されているし、自分もそう思う。

いろいろ勉強になった!

 

ニセウコロコロで東川町に暮らす

旭川の周辺では珍しい、ヴィラタイプの「ニセウコロコロ」というお宿にチェックイン。北海道に来て、初めての外泊というだけでもめでたいけど、こんなハイグレードな所だなんて、さらにめでたい。独立した3棟があります。北海道の農機具小屋をイメージさせるデザインの棟もあって、「北の住まい設計社」が手がけたかわいい建物です。

場所は、旭川市の隣にあって、移住者や開業者がどんどん集まっている(少なくともそのイメージのある)東川町。役場や、モンベルの入っている道の駅があるメーンストリートをちょっと北に行って、クイっと細い道を左に入ったところ。周囲は畑や農家さんのおうちに囲まれている。

「ニセウ」とはアイヌの言葉で「ドングリ」の意味。いろんなところにドングリがあしらわれている。かわいい。

入ってまず目を引くのは、立派な薪ストーブ。オーナーさんが説明もしれくれたけど、宿泊ガイドの分厚いファイルにも懇切丁寧にコツが書いてあって、初心者でもくべることができて、何度かやるとコツも分かってきた。 火を見ていると、たまらなくなって、部屋の冷蔵庫備え付けのサッポロクラシックを開けてしまった。

次に、ダイニングテーブルの上に用意されていた、ウェルカムバスケット。翌日の朝食に使う野菜やパン、地元の米。冷蔵庫にはベーコンとか卵とか入っている。それとは別に、コーヒー豆とか紅茶の茶葉がふんだんに盛られている。気分がどんどん上がっていく!  わくわく。

寝室も、浴室も、すべてが上質な感じ。「暮らすように泊まる」っていうのが宿泊業界でも流行っている感じがするけど、それをまさに形にしたようなお宿! アメニティもすべて、分かる人には分かる系の、「いいもの」で揃えられている。環境や人にいいもの、丁寧でサステナブルなもの。。

子供たちはあったかい薪ストーブの前のソファーで沈没し、自分は北海道庁のプレゼン資料づくりで「ほぼ徹」。そしてとても爽やかな朝を迎えた。北海道の秋らしい空気。

朝ごはんは、スイスチャードとベーコンの炒め物、鍋で炊いたご飯(卵かけにも)、パン、みんなでミル引きからやったコーヒー。。。

あんたにはやらせないわよ

幸せを感じる〜!   チェックアウトが11時なので、ゆっくり、ゆっくりと滞在させていただく。

 

オーナー夫妻は移住組で、お子さんもたくさんいらっしゃってにぎやかなご家庭。生活と仕事がすぐ隣り合っていて、それはそれで苦労されることもあるだろうけど、すごく羨ましい生き方だなあと心酔しきり。いい宿を見つけた。少なくとも2日感、暮らしのクオリティが一段上がる場所。また行きたいなぁ。泊まっていない2棟が楽しみで。

くりやま、いわみざわ、あさひかわ!

(つづき)厚真町を出てからは、旭川に向けてゆっくりドライブ。途中、4、5年前に議会改革の取材で来たことがある栗山町に寄り道。あ〜駅前はこんなだったなぁ、とか役場はこれだ、とか。移住を検討する中で栗山町も当然調べて、クリエイター(栗だけに)を集めようとしていることも知ったので、駅前のクリエーターズマーケットの写真だけ撮って。

ゲストハウス「旭川公園」のチームに入ってくださっているyomogi8さんこと中村直弘さんが、栗山町内の牧場の什器やら看板を手がけられて、その周りが絶景だと聞いていたので、山手の方へさらに寄り道。

ひまわり畑みたいなのもあった。

栗山をまるごと見下ろせる高台にある牧場のまわりは確かに絶景で、「栗山にこんなところがあるなんて」と心底びっくりした。おみそれしました。

また旭川方面へ北上す。岩見沢まで下道で、前から気になっていた、農産加工品メーカーお店「ノースファームストック」さんにお邪魔。外観からパッケージまで、オシャレ感極まりない。

グラノーラバーも売ってた!強敵!💦 妻たちはクッキーなんかを買い占めて。雑貨もたくさん置いてて、いい感じ。個人的にはスイーツよりソースとかピクルスのが気になった。

岩見沢インターの近くでホクレン(農協)のガソリンスタンドに寄って会員カードをつくり、道民気分になって道央道に乗り込む。あとは一気に旭川だ!

もう紅葉が見ごろを迎えていて、「あ〜、来たな〜」と実感、まちなかに近い旭川鷹栖インターで降りてアパートを管理している大東建託に向かい、保険の手続きをして鍵を受け取り、アパートに入った。

なんやかんや家の用事をしていると夕方になってしまって、「あさひかわラーメン村」で早めの朝ごはん。初めて入った「いってつ庵」でソウルフードを掛け合わせた「ホルメン」を食す。旭川らしい醤油ラーメンと、ホルモンが入っているやつ。これ別のお店を入れると2回目だけど、イメージ変わるくらいうまい。魚介と豚骨のスープに、ホルモンが加わって、なんとも言えない深いコクがある。これはもう一度食べたいと思える。(でも昼はきついかも)

これが「ホルメン」
これは普通の醤油

満腹になった後は、旭川市の隣町・東川町にあるヴィラ「ニセウコロコロ」さんへ投宿。  引っ越しの家財が届いていないもんで、勉強であります。     (つづく)

 

北海道・厚真町で次男と手を合わせる

苫小牧港から北海道に上陸。定刻の朝6時ごろから下船作業が始まる。10℃以上はあった気がするけど、本州よりは肌寒く感じる。

苫小牧港にて

このまま旭川に向かってもいいんだけど、一度現場を見ておかないといけないと思っていた厚真町へ。9月6日の胆振東部自身では、震源の近い厚真町で大規模土砂崩れの映像が、何度も何度もテレビで流れていた。規模感にいまいち実感がわかなかったけれど、行けるところまで行ってみようと。

下道をひた走って、安平町から現地をめざす。安平の手前では気温は5℃を切っていて、空気も草も美しかった。安平のまちなかは、車で流すかぎりは被害は確認できず。テレビではよく出てたけど・・・。

厚真町の役場はボランティアさんの拠点となっている感じで、自衛隊の車両がひっきりなしに往来してた。被害がひどかった吉野集落を目指すも、途中で通行止めになっていて、土砂かガレキか、頻繁に行き来するダンプ以外に車の姿もない。山の周辺は、生活がそのまま消えてしまっていた。

土砂崩れのすぐ近くまで行けるところがあったので、次男・陽己(はるき)とともに見に行く。献花もされてあって、一緒に手を合わせる。

「ここにはお家がいっぱいあったんだけど、大きな地震で潰されてしまって、たくさんの人が死んでしまったの」

一緒に手を合わせながらそう話すと、寒くて震えていた次男も幼児なりにいろいろ思うところがあったようで、後々になっても「ほっかいどうで、おおきなじしんがあったでしょ。あれでどしゃくずれがあったんだよ。いえもつぶれちゃったんだよ」と口にするようことが何回かあった。

阪神大震災を経験した自分としては、大きな災害があった場所にはできるだけ足を運びたいし、子どもにも見せたい。実際に車を降りて、歩いて目に焼き付けないと分からないことってあるだろうと思う。そして、いつこの命が危険にさらされるか分からない。だから、やりたいことをやろうと思う。

この後に寄った町内のセイコーマートでは、災害ボランティアの車が止まっていた。現場仕事っぽい人もたくさん朝ごはんを買っていて、まだまだセイコーマートの役割は大きそうだなと勝手に思った。

いま、厚真の廃材のレスキューとか、いろんな動きがでてきている。目を離さず、できるだけ参画していこう。