前向きで「全部ある」当麻町

移住に向けて旭川や周りの町を調べはじめるまで、失礼ながら当麻町という存在は知らなかった。旭川の東隣にある、人口6500人くらいの小さなまち。東川町のような知名度はないけど、地域づくりに熱心な人たちはみんな「最近、当麻が熱い」「当麻におもしろい人が集まってる」と口をそろえる。100%正しい!

町産材を使ったら数百万円の補助があったり移住・起業支援に熱いので、当麻はどうだろうかと検討したこともある。けっきょく、「旭川公園ゲストハウス」は旭川市内になったけど、ほとんど当麻と言える場所に落ち着いた。旭川市中心部までは車で20~30分かかるけど、当麻の中心部なら10分。だから当麻とおもしろいことやりたいな~と思い続けて、気づけば、おもしろいくらいいろんなご縁をいただいている。

地域おこし協力隊の原弘治さんは山に「IKAUSI CLASS」という自分のフィールドを持っていて、ツリーハウスづくりをずっとされている。凄腕の家具職人でもある。同じ協力隊の石黒康太郎さんは障害者福祉のスペシャリストで、いろんな野外遊びとイベントを企画してる。「山のバリスタ」でもある。役場職員にもカリスマ的な人がいらっしゃるし、菊川町長は気さくで、センスがあって、いい意味で前のめり。

ちなみに当麻町の新庁舎は平屋で、100%町産のカラマツ材を使っている。町長はご自身の家を建てたときに、「この木はカナダかな、ニュージーランドかなって思うと寂しくなっちゃって。せっかく見えるところに山があるんだから、それを使おう」と考えたのをきっかけに、町産材をどんどん使う施策を打ったらしい。それをご本人から聞いたときに、ちょっとドキっとしたわ。嬉しくて。

この冬は雪の上に作ったテントで夜を明かす「スノーキャンプ」とか、スノーシューで星明かりの下、樹齢1000年のイチイの木に会いに行く「スノーハイク」とか、トライアル的なアクティビティにお招きいただいてめっちゃ楽しませてもらった。「おもしろそう、それやるしかないっしょー」っていうノリがあって、どんどんアイデアがあふれ出てくる。それが今の当麻町。お世話になっている政策金融公庫の担当者さんも「いま本当に当麻は前向きな自治体になっていますよね」とおっしゃっていた。知ってる人は知っている。

<スノーキャンプのようす>

<スノーハイクのようす>

地元だけじゃなくて、都会から見てもそう。3月27日に「全部ある当麻町プロジェクト」の打ち上げがあって、東京のIT系の方や、地方創生系の方々とジンギスカンを囲みまして。その席で「これだけ地域資源があるのは珍しい」「旭川の周辺でも飛びぬけて面白くなってきた」「かなり先進的に発信をしてますねー」と皆さん、すっかり当麻ファン。

打ち上げには、不作だった昨年も道内で貴重なSランクの「ゆめぴりか」を生産している(しかもめちゃお手頃!)農家さんや、移住してトマト苦手でも飲めるジュース(自分が言うので間違いない)を作っている新規就農者さんもいて、おもしろい人の層が厚いのがすごい。けっきょく当麻の魅力は人の魅力。そんな、人に会いに行きたくなる拠点を「旭川公園」でつくりたい!