寝かせた本こそ最良の教科書や〜その②〜

 

大学でメディアやコミュニケーションを専門にする研究所にいたころ、博報堂コピーライター出身の恩師に、「情報のシャワーを浴びるのが大事」と叩き込まれた。

別の、やはり博報堂出身の恩師には読売新聞の名物一面コラム「編集手帳」のスター記者をご紹介いただき、その記者から、徹底的に情報を整理して引き出す、つなぎ合わせるメソッドを教えてもらった。

新聞記者になってしばらくは、教わったことを実践すべく新聞を6紙購読していて、すごいお金をかけてた。それこそ膨大な情報量だったので、しっかりしたスクラップブックをつくって、「国際問題」「教育」「地域」「経済」とテーマ別に分けて、ひたすら貼り付けていた。でもスクラップブックを見返すことはずっとなく、お金的にも持続可能じゃなくなって、一年くらいで休眠状態になっちゃった。

そんなことがあった前後かと思うけど、博報堂ケトルCEO(少なくとも当時は)の島浩一郎さん著の「アイデアのつくり方」(2007年)を手に入れた。申し訳ないことにしっかり読むことなく段ボールに眠っていたままだったけど、最近、本がまた好きになったので取り出してみた。

 

社会人一年目のときに、ちゃんと読んどけばよかったなーと深く後悔した。書いてることは今じゃ目ウロコじゃなかったけど、もっと昔に知っておくべきだった。

嶋さんいわく、情報はとにかくどんどん集めて俯瞰し、整理せず、〝放牧〟すべしと。うまく〝交配〟できると、思いもよらない情報同士が化学反応を起こして、画期的なアイデアや企画が生まれるんだ、とおっしゃっている。

ゲストハウスのあり方をもっともっと考えて磨き上げないといけないので、参考になる言葉がいくつかあった。(ほんとは書ききれないくらい)

  • シンプルに説明できる企画が一番強いと確信している。一言で説明できる企画であるほど、多くの人を巻き込む力を持つ。情報のカオスからシンプルな企画を生むのは勇気がいる
  • ジャンプ力こそ企画力。意表をつく組み合わせ。でも奇をてらうことではない 。きちんとした根拠と、緻密な計算が必要
  • 情報にゴミはない。一流も三流もない。どんな情報にも新しい何かを生み出すポテンシャルがある。

ありとあらゆるメモをたくさん取って、寝かせて、奇をてらわず組み合わせよう。寝かせた本は、ほんといい味が出る

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