冬しか会えない、うつわカフェ

旭川から層雲峡の方面に向かう国道39号から、JR宗谷本線をはさんで北を通る道沿いに、冬しか営業しないカフェkotori(コトリ)さんがある。控えめな外観で、車だとうっかり通り過ぎてしまうほど、永山という地域に溶け込んでいる。たたずまいは丁寧な暮らしに根付いた雰囲気で、気持ちいい。優しい雪を借景にケーキとコーヒーをいただくと、もっと気持ちいい幸福感に包まれる。

普段使いできる器を紹介するのが、kotoriさんのポリシー。道内各地の作家さんの作品展をかねて、フードやドリンクで実際に使うことができる。初めてお邪魔したときは、同じ永山にこんなスタイルのお店があることに衝撃を受けた。器にきちんと向き合うカフェがあるなんて。静かに時間を楽しめる場所があるなんて。

2019年3月29日の食後のデザート&コーヒー

周囲は田畑が広がるロケーション。ハクチョウの群れが頭上を飛び、タンチョウが羽を休めることもある。向かいの農家さんでは、夏になると遠くからも直売野菜の買いに来る人でにぎわうらしい。

2点だけ注意がいる。静かな時間を楽しむため、大人だけの空間ということにご理解を。そして冬しかやってないので、一度逃すと半年以上は待たないといけない。2019年は3月末で終了。はやくも、次の冬が楽しみになってきた。