旭川大学の横田ゼミは旭川家具の将来を考えてます

ゲストハウス「旭川公園」から歩いて5分とかからない所にある私立の旭川大学は、なんどもなんどもその前を通ってるけど、なかなか構内に入る機会がなく、9月には初めて上陸した。そのあとは、地域住民に解放されている図書館へ行こうと思いつつもなかなか実現していなかった。そんな時、10月から静岡大に籍を移られた横田宏樹先生にお声かけいただき、10月30日にゼミを覗かせてもらうことに。

冒頭、学生さんたちを前に自己紹介みたいな感じでお話しする機会をいただき、移住にいたった経緯ややろうとしていること、森や家具とゲストハウスをどうつなげていくのかーについて15分くらいプレゼン。グラノーラの試作品も食べてもらい、好評をいただいた。

横田ゼミでは地域産業としての旭川家具の業界研究をしていて、メーカーや林産試験場にヒアリングしたり、森に入って自分たちで木を切り出したり、学園祭で「木育カフェ」を展開したり。いまは、北海道らしい、ある魅力的な樹種を生かして地域・林業の活性化に向けた取り組みができないか、模索をされている。

この日は木育マイスターで当麻町の地域おこし協力隊の原弘治さんも来校。原さんは家具職人出身で、横田ゼミのアドバイザーも務めておられ、学生さんとも顔なじみ。これまでの活動をどうまとめ、咀嚼して、発信していくか悩む学生さんにヒントをあげたりしていた。2コマ目は自分も微力ながらそのお手伝いを。

学生さんたちはあまり自覚しいくいかもしれないけど、横田ゼミは相当に面白いことをしているし、旭川の関係者でその成果に注目している人はかなりいる。ほんと楽しみ。ちなみにお昼は、学食でホルモンラーメン(500円)。ホルモンの量は「鬼はそと」で食べた「キムホル」に及ぶべくもなかったけど、すごくおいしい。リピートしたい。もう34半ばなのにスープまで飲み干してしまった・・・。

ちなみに下の写真は、前日にあさひかわラーメン村で食べた、有名店「青葉」のしょうゆ。大人ちっくなラーメンかな。シックというか、滋味深いというか・・・。すごいインパクトがあるわけじゃないけど、懐かしくなった時にまた食べたくなる気がする。

木工ワークショップからほろ酔いでススキノへ

いま住んでいる旭川市の永山地区というところには、好きな人にはたまらない「旭川デザインセンター」がある。旭川家具の工業共同組合が運営していて、自慢の商品を並べている。ここはいつも見るだけだったけど、ときどきは木工ワークショップをやっていると前回お邪魔した時に聞いて、さっそく申し込んだ。

10月27日、「アイスプロジェクト」の小助川さんによる「巣箱型の貯金箱」をつくる催しがいよいよ開催。すごく楽しみだったー。なので、この愛らしい相棒を初出動させて、デザインセンターへ急行いたしました。

瀟洒な建物にも似合うキャリイ君

机に座ると、ちょっとずつたくさんの種類の木片が置かれていく。下の写真はまだその途中だけど、なんだか映える。

今回のワークショップは、小助川さんたちの指導をうけて、この木片にヤスリがけし、ボンドで接着し、オイルを塗り、組み立てて形にするというシンプルなもの。傾斜がかった屋根部分の細長い木片は色とりどりなので、つくる人によって個性がでる。次男・陽己(はるき)を連れていったけど、予想に反して没頭してくれてびっくりやら、うれしいやら。

時間がおしてしまって小助川さんにご挨拶できなかったけど、次回もまだまだあるので、また来ようー。

お昼は、春から転勤で同じ永山(しかも歩いて行けるほどのご近所)に住んでいるご夫婦のお宅にお邪魔して、昼飲み&ランチ会。自分でお菓子とか料理とかできちゃう凄腕ままで、息子さんも我が子たちと年が近いし、もっともっとお付き合いを深めていきたいなー。

夕方には妻の運転で札幌に移動し、翌日のステキイベントに参加する準備を。北海道胆振地震の対策でできた「ふっこう割」なのか、ホテルで6000円引きのクーポンが出てて、ゲストハウスの個室よりも安かったのでやむなくホテルへ。5人で8000円台なら高くない。痛いけど。

大都会。ミニ東京だ

申し訳ないけど子どもたちは妻に任せ、自分はいそいそとススキノへ!  石川県で勤務していたころにつながった行政関係者と久々に会い、近況を報告しながら、ああでもない、こうでもないと。地元の生の声を聞けて有意義だったー。大人しく一軒目でホテルに帰って、すぐ撃沈。

移動の車中でずっと寝てしまって、寝つきが遅かった子どもたち。いつも振り回して申し訳ない

移住後はじめての「突哨山」

ゲストハウス「旭川公園」の予定地の近くには、突哨山(とっしょうざん)という里山があって、今や売れっ子になっている清水省吾さんが一部を所有して、消費者が気軽に入り、興味をもてる「オープンな林業」を展開している。

清水さんが展開する「里山部」入り口
木こりとしての貫禄十分な清水氏

「自伐型」というスタイルで、山主(所有者)が森林組合とかにお願いして終わり、ではなく、自分で所有して管理し、職人さんと連携して川下のお客さんまで届けるスタイル。これから北海道で広がっているだろうし、家具産地としての旭川にとって、森が近くにいて木々のことを知れる環境っていうのは何物にもかえがたい。

予定地から車で10分くらいの場所にこの里山と清水さんがいるっていうのは、場所を決める上ですごく大きなポイントになった。感謝!

10月22日には移住後はじめて、突哨山に来て清水さんと作戦会議。名目は、クラウドファンディングの返礼品にもなっているオリジナルスツールの候補木のセレクトだったけど、森のなかを案内してもらい、今後のことをなんやかんや話しているうちに、時間が過ぎて(笑)おかげで家族みんなで、心ゆくまで堪能させてもらいました。

「里山部」の清水さんのフィールドに唯一あるカラマツ
なんだか北海道っぽいシラカバ

木のスプーンとかを作れる「削り馬」が森の中に置いてあった。子どもたちは夢中になって乗りたがる。これ、ゲストハウスにも起きたいなあと夢想中。

当たり前だけど現行林業のうえに成り立っている家具産業。小規模だけど自分たちで所有し管理して手がける、そんな林業と丁寧なものづくり技術を組み合わせる、そんなオリジナルをつくっていきたい。(その片棒を担ぎたい)

 

キムチホルモンラーメンからの、旭山動物園かじり

10月21日のお昼は、近くにあるそば・ラーメンの「鬼はそと」。地元をよく知る人によると、ここは昔「福は内」というお店だったそうで。おもしろい。

妻はどんぶりからはみ出した巨大なのが乗っている「鬼かき揚げ丼」を頼み、子どもはもりそば、自分は「キムモン」(1000円)をオーダー。文字通り、キムチと、モツ煮込みの入ったラーメンであります。

写真では伝わりづらいけど、すごいボリューム。辛さとモツのバランスが絶妙で、麺とも相性がいい。すくってもすくっても、どんどんモツが溢れてくる。「えっ、まだ?!」とびっくりすること請け合い。こんなにたくさん入ってるの、見たことないわ。妻の鬼かき揚げ丼も三分の一くらい食べたので、お腹はパンパン。この辺、個性的なお店が多いわ。地元の人で店内もずっと混み合ってる。

そのあとは細々と買い物とか要件をすまし、夕方4時前に旭山動物園へ駆け込み。いつでも来れるし、何度も来たいので、1020円の年間パスポートを入手!イラストは市内の清掃車とか旭川大学とか、いろんなところで目にする、あべ弘士さん。マガンがデザインされていて、かわいい。

ちょうどぺんぎん館で「もぐもぐタイム」をやっていたので、ちょうどタイミングよかった。ペンギンのもぐもぐ見るのは初めてかも。

園内はどの館でもそうだけど、飼育・展示してある動物とその暮らしを通してなにを考えてほしいかを徹底的に考えてる。分かりやすいのがほっきょくぐま館で、温暖化とか気候変動でシロクマの餌や生息地がどうなってしまうか。環境の変化は何によって引き起こされているか。爬虫類館なら、マウスのよこにヘビを置いてるし、ヘビのもぐもぐタイムではマウスを餌にする。「残酷」「かわいそう」ではなく、生き物がどうしたってほかの命をいただいて生きているので、それはヘビも人間も同じだということ。子連れできて、そのポップを見るだけでも、生きた教育になるなぁ。

近くにこんな動物園があるって幸せ。時間が空いたら連れてくるようにしたい。

デザインセンターで考える、旭川家具のこと

旭川に遊びに来ていた兵庫県の母を旭川駅で見送って、写真のような感じでブラブラしていると、コンコースにる「旭川家具ラウンジ」が目に入った。(使っている人が多くてブツの写真は撮れず)。

家具は日本五大産地に数えられるほど業界では有名なのに、道外の人や、地元の若い人にあんまり知られていない。自分の感覚では、静岡で「知っている」という人に出会ったことがない。それでも、いやそれだからこそ、まちの玄関口である駅にいろんなメーカーの商品を並べて、実際に使ってもらって親しんでもらおうということなのかなと勝手に思ってる。あんまりコンコースでのんびりした事がないので分からないけど、いつも学生さんが座って勉強したりしゃべったり、ビジネスマンが座ったり、いい感じの光景を何度か見てきた。この日は人が多くて、家具の「稼働率」も高かった。

それを見ていると無性に、住んでいる永山地区にあるデザインセンターに行きたくなって、行こうとなった。妻は行ったことがないし、移住してからは自分も行ってない。

そして、見てきた印象。何度か行ってるけど、商品がいつも同じところに、同じように置かれているとしか思えない。確かに高級そうで北欧風にデザインされたものが多いけど、じゃあ「旭川家具」ってどういうもので、どんなブランドなのよ?っていうのが見えてこない。旭川じゃなきゃダメ、っていうポイントというか。。。

かつて初任地の瀬戸支局で焼き物の取材をしている時に、器を生活の中に置いてどう魅せていくのが大事なのかを考えたことがあったので、このセンターでも同じようなことを感じた。似たようなデザインの高級家具を並べているだけで、どんなライフスタイルに合うのかとか、全然わからない。

そんな中でもすごく気になったのは、gauzy calm works(ガージーカームワークス)さんと、小助川さんという職人が個人でやっておられる「アイスプロジェクト」。

前者は、デザインセンターを運営する旭川家具工業協同組合の中では最年少経営者がいて、30歳台以下をメーンメンバーに擁している。道産材のナラを積極的に使っている。

アイスプロジェクトは、「使い捨てない、長く愛す」をテーマにしたもので、オリジナル・オーダーメイドの家具を制作している。この日の時点では小助川さんにお目にかかってなかったけれど、なんとなくお人柄が顔が分かる気がした。

評論家みたいな偉そうなことを言うつもりはないけど、すごいエネルギーや勢いを感じるし、「新しいことをやってくぜー」という雰囲気が伝わってくる。

これからもっともっと注目させてもらおー。帰りぎわ、ちょうど小助川さんのワークショップがあると職員の方に教えてもらって、幸せな気持ちでお店を後にしたのでした。

 

 

ゾクゾクと忍び寄る「地に足がついてない」感

10月18日。雪虫が飛んでも、まだ降らない。それでもやっぱり、朝に長男のスクールバス乗り場まで歩くと、冬に近づいていってるんだなと感じる。秋の終わりは近い。

ちなみに、スクールバスは子どもの足で15分の道庁の出先機関にあり、幸運なことにとっても便利。いい運動になるし、なんだか安心。車に乗らなくても行ける幸せは大きい!

夕方には自分の母が遊びに来てくれて、家族全員で旭川駅までお出迎え。自分は前日くらいから、悪寒がしだして、咳き込むは頭痛はするやで、急激に体調が悪化していたので、テンションがぜんぜん上がらず。この症状なんだろうと思いながら、これまで病院に行っても「感染症でしょう」と言われて終わりだったので気持ち悪い。一年に一度は発症して、お酒入ると絶望的にしんどいし、けっこう長引く。

でも今夜はとてーも大事な夜の予定が。これまた前日に、たまたまFacebookのイベント案内で知った、キャンプファイヤーさんのクラウドファンディングのセミナー!なんで旭川で?と思ったけど、こちらの面白い人が集まりそうだす、迷わず「参加」をポチッとしたしだい。

セミナーでは、基本的な心構えから、広く思いを伝えるコツ、期間中のステージ別の仕掛けまで、実践的なことを教えてもらえた。しかも、キャンプファイヤーの北海道担当の方から直接。この場で知ったけど、各エリアには伝道師みたいな存在がいて、旭川と東京の2拠点で活動されている方が、一緒にこのイベントを開いたような格好だった。

中身が参考になったのはもちろんだけど、参加者はこれから起業をしようか考えてる人やすでにやった人、「なにか面白いことをしたい!」と構想を練っている方まで様々で、その皆さんとつながれただけでも最高に刺激的だった。

そして、地元でずっとやってきてそこから生まれた疑問や問題意識、希望なんかを皆さん話してらっしゃったので、「あぁ、自分は地に足がついてない。めちゃんこ薄っぺらい机上の空論にすぎないなー・・・」と妙なネガティブ思想に、脳みそが急速に支配されていった。

なのでこの直後に、自分のやりたいことを紙に書いて発表するワークがあったのに、自分がすごく恥ずかしくなって、スラスラと書けなくなった。あ、これってまだ、自分のやりたいことが身体を通ってない、胸を張ってストレートに人に話せるレベルじゃない、と痛感。撃沈した感じになった。

それでもエイヤ!と気を取り直して、一部の参加者さんと懇親会へ突入。近くの「羊肉酒場」さん。大阪出身の篠原さんが経営されていて、今日のセミナーにも参加されていた。

ジンギスカンは、北海道に来て何度か食べてるけど、「生ラムたたき」なんてものは初めてで、ハマりそうだった。これはツマミとしてもいくらでも食べられる。そしてこのお店の名物は水晶の透明プレートで焼くこと。焼き加減にコツはいるけど、素材の良さを引き出すめずらしい焼き方にびっくり。ビールは生中を一本飲んだだけで、頭がフラフラ。最終の汽車が旭川発22時32分なので、間に合うようにちゃんとお店を後にすることに。タクシーはお金が悲惨だし、バスはまだよく分かっていないので。。。体をゾクゾクさせながら最寄りの永山駅からアパートまで15分、歩くのは堪えたけど、やりきった感はあった(笑)

初めて見たご当地ドリンク。後日、イオンモールの中の地元産品ショップでも見かけた。旭川のだと思ったら、よく見たら芦別だった。

秋の石狩川フォトギャラリー

次男との散歩2日目。三日坊主にならないか・・・。不安。

今日は車で10分弱走って石狩川まで。もっと近くに川にかかる橋はあるんだけど、一番好きな、とっても美しい景色のところへ。地元の人しかわからないような、秘密の場所。

この日、10月17日の朝はなかなかに冷え込んで、車の温度計は3度。空気が冷たくて、キーンとなって、気持ちがいい。肺が浄化されるようだわ。次男と橋を歩いて撮影。一眼レフや望遠レンズも持ってきたのに、メモリーカードを忘れるという大失態。しかたなくiPhone 6sで。

次男はめちゃくちゃ寒がってたけど、寒いからこそこんな風景を享受できるんだよなー。感謝。帰ってきてストーブに当たる、その幸福感といったら・・・。朝ごはんもうまい。

日中の空き時間は、旭川の隣町・東神楽町へ。北海道で一番子どもの割合が多く、人口がずっと増えていて、子育て支援や教育にずっと力を入れている。空港のあるまちで、コンパクトシティーをつくってもいる。この辺はまたあらためて。

お昼は、障害のある人の就労支援施設「ゆい・ゆい本舗」(東神楽町)へ。旭川の買物公園通り(歩行者天国)にあるナチュラルチーズ屋さん「ジャパチーズ」のモッツァレラがふんだんに入ったチーズハンバーグカレーをいただく。とろけるチーズがほどよいアクセントと甘みをだし、カレーもコクがあって、んまい! 後日、マルシェでまた食べたけど変わらぬおいしさ。これはリピートしたくなる味。

夜は東神楽町の行政関係者の方と飲み会。旭川市を中心とする広域圏での課題や可能性について意見交換して、楽しい〜。やっぱり旭川は、道北の雄として、もっともっとリーダーシップを発揮しないとなぁ。。。 当たり前だけど自分の知らない面白いネタや名物がたくさんあって、旭川に限らずどんどんコラボレーションしていきたいと強く思えるステキな会食になった!

二件目は、旭川駅近くの「大雪地ビール」のレストランへ。

飲みくらべして、またまた幸せな気分。旭川周辺ではクラフトビールを新たにつくろう!という動きもるらしく、どんどん面白いことが起きてきそう。クラフト=富良野だけじゃない! コミュニケーションのツールとしてのビールやコーヒーは、多様であればあるほどいいんじゃないかと思う。

 

 

 

 

 

 

かわいい雪虫、芳醇な酒粕ラーメン

道民になって7日目ともなると、ちょっと気持ち的には落ち着いてきた感じがする。ということで、次男との朝の散歩に出かける。がんばるぞー!

ちょっと前から気になっていたのが、この雪虫。これが飛び始めると雪が降るかも〜って言われていた記憶があるけど、なかなか降らない。。。ふわふわふわ〜と家の前でたくさん飛んでいて、ふわっと手でかすめると、気持ちいいくらいに捕まってくれる。かわいい。

昨シーズンは10月23日に雪が降り始め、そのまま根雪になったといろんなところで聞く。でも今年はまだ全くで、大雪山系でも例年にないくらい、雪がないらしい。まだ準備が本格的にできてないのでわが家にとってはいいけど、旭川でこのまま雪がないまま11月に突入するとしたら、ちょっと不思議な感じがしてしまう。早くタイヤもなんとかしなきゃ。早い人はもう、スタッドレスに履き替えてるし。

役所に行ったり、家の片付けをしたり、コインランドリーに行ったり、中古車屋さんに見に行ったりしているうちに、日中の時間はどんどんなくなっていく。

家の中の食器棚がまだないこともあって、まだまだ外食の比率が高い。きょうのお昼はどうしようかな〜と車を走らせ、ふとした瞬間に「そういえば、ここ行かないといけなかった!」と思い出したのがここ、地産食堂「ウルエ」。塩ホルモン「きくちゃん」の並びで、国道39号(大雪通り)からは見えにくいけど、地元の人でにぎわっているお店。

入口のタープに、謎の北野大さんの揮毫が。ここの立地の特徴はなんといっても、この名酒蔵が国道を挟んであるところ。旭川の銘酒といえば、そう「男山」。最近はアジアからの訪日客がバスで押し寄せていて、活気がある。

ということで、「ウルエ」さんの多彩なメニューの中でも今日は、男山の大吟醸酒粕ラーメン!!どおりゃ==!って感じの見てくれ。迫力あるー。

釘付けになるのは、まんなかに鎮座する「酒粕ドーム」。これを少しずつ溶かして、味を段階的に調整していくのは食べ方のミソらしい。かき混ぜるたびに、芳醇さをましていくスープ。葉物との相性もバツグンで、これは旭川に来たならマストな逸品だわ。ちなみにこのお店、地下水(伏流水)を使っているらしい。コーヒーサービスもある。さすが!

比布はおいしい駅においしいものが集まってた

ビジネスコンテストでグランプリを逃して一夜明けた朝は、なんとも神々しい、パワーをもらう日の出だった。仮住まいのアパート裏手から見える大雪山系から顔を見せた太陽は美しいことこの上なく、頭上の雲をこれから晴らしていくような勢いがあった。感謝。

きょうは15日。移住して6日目になるけど、土地勘を養うためにも近隣の町を知るツアーを始めることにする!

第一弾は比布町。町営スキー場や、イチゴが有名なまち。有名じゃないけど、近くにある旭川農業高校さんと連携して素材提供をしていて、町名の響きもあってすごくいいイメージが昔からあるところ。

旭川市永山から比布に向かう道中もいちいちきれいで壮大。いいなあ。北海道の踏切って素敵。

今日の目的地は、比布駅。ピップエレキバンのCM撮影で知られた駅で、亡くなった樹木希林さんがいらしている。昭和54年に旅行中の大学生がこの駅を見つけ、ここでCMを撮影するよう署名活動をして、「大学マガジン」という雑誌で呼びかけたんだって。知らなかったー。おもしろい。

しかも、撮影は翌年6月に敢行! これもすごい。午前中に一本しかない急行列車が通過するシーンを狙い、失敗したら夕方まで待たないといけない、というシチュエーションだったそう。その後は観光客でごった返した。今でも、「ピップエレキバンの駅」と言えば、通じる人には通じる。

駅にはこんな撮影時のエピソードも書かれてあった。しかも2016年9月4日の駅のグランドオープンイベントでは希林さんがメッセージも寄せてくれたみたいで、それも展示してあった。なんかいいなぁ。

このグランドオープンというので、駅がきれいになり、今人気の「ぴぴカフェ」につながっている。線路とホームをのぞむ開放的な空間がカフェスペースになっていて、ご覧のような地元産品を売りにしたメニューがある。

食べたのは、スキー場近くで育っているニジマスのいくら丼、すべて素材は地元産で固めてネギ醤油をかけるTKG(卵かけご飯)、カレー。どれも美味しい。みそ汁が滋味深い。

ワンコインもあるから、旭川から来ても元が取れるし、お土産も充実してるからまた着たくなる。わが家は、前から気になっていたシラカバの樹液を購入。どこで作っているのかは知っていたけど、販売してるのは初めて見た!

ちなみに駐車場でたまたまお話した紳士いわく、ここのキクラゲが絶品で、一度食べて忘れられなかったので旭川から買いに来たという。カフェの中の思い出ノートにも、東京からキクラゲ丼を食べにきたよ〜っていう書き込みがあった。実はまだ食べてないけど、これはイケるコンテンツになりそうだなぁ。町内でハチミツも作っているらしくて、比布は相当面白いところだと分かった。大きな収穫。

東川養護学校に通っている長男・大滋(たいし)のバスお迎えがあるので、2時半くらいに退店。帰り道に、気になっていた軽トラが置いてある中古車屋さんがあるので、品定めして。うーん、どっちにしようかなぁ。

左が、走行距離不明のスバル・サンバー。右が8万キロ弱のスズキ・キャリイ。サンバーはオイル漏れで、いろいろ面倒な感じ。Facebookで皆さんの反応をうかがっていると、圧倒的にキャリイ推しが多い。元・浜松人としても、やっぱキャリイにすべきかなぁ。ちょっとだけ考えよう。

ちなみに中古車屋さんからの眺めがこれ。はあ〜、こんなところで働きたいなー。

旭川の木と家具を考えるシンポジウム

10月13日の午前中は、段ボールの山と格闘がつづく。そんな中でも、仮住まいアパートの裏から見える大雪山系には目と心を奪われる。

細かい買い物とかをするついでに、久々に東鷹栖というところにある、「米蔵(マイハウス)」へ。リゾットやドリアうまい。多分夜のメニューになるんだろうけど、ここは自家製ベーコンが超美味。地元の若手農家さんが始めたお店で、近隣の顔の見える農産物を使っている。そういえば、まだソフトクリーム食べてない…。

夕方は、まちなかで外せないシンポジウムが。静岡大に籍は移られたけど、旭川大で家具産業の研究や木育の実践をしてこられた横田宏樹先生や、自分で山を所有し管理している「自伐型林業」の清水省吾さん、家具職人でお隣・当麻町で森を持っている原弘治さん、旭川市工芸センターの有馬有志さんが登壇! と来ては、行かないわけにはいかない。

横田先生からは、一つの(旭川圏域)の産地の中でのつながりのなさ、山が近くにあって木材やデザインできる人がいることなど、特徴の解説があった。その上で、なぜ農業のように「6次化」が進まないのか、産地の持続性を保つ上でどうやって消費者とつなげていくのかといった問題提起が。「家具」ではなく「家具づくり」を売っていくべきだというサジェスチョンもあった。大興奮!! 有馬さんの報告は聞けなかったけど、パネル討論の中で「誰がどこで作ったのか、家具でも伝えないといけない」「この木はどういう所で育って作られたかわかっていないとけない」というご指摘があった。

力説する清水さん

清水さんからは、道産材=「あ、いいな」というイメージが先行しているだけで、川上=森の現状が知られていない課題を提示。50年で一度リセットするような皆伐や、一代で終わる林業経営が木の価値を結果的に損なっていること、補助金漬けでだましだまし回っている現行林業への批判があった。小規模でオープンな林業家だからこそ、直接消費者とかかわり、産地だからこそ家具職人と林業家がつながっていくことが大事だと訴えていた! いいなー、やっぱり。

25歳で家具工場を持った原さんは「木を選ぶところから家具をつくる世の中になればいい。生えている所から(意識して)作ると、ずっと森のことが頭に残る」「どうやって(顔の見える家具を)消費者に選択してもらうか。それは教育、木育。感性や楽しさを子どもに伝えたい」と力説。

皆さんが近くにいるから、旭川市の永山地区というところでゲストハウスをやろうと思ったと言っても過言じゃない。

夜は一度家に戻り、ご飯を食べて準備して、夜の旭川駅へ。網走からの特急「オホーツク」に乗って、あした道庁主催ビジネスコンテストのある札幌へいざ出陣!