退職願と振り返る10年半

8月30日、会社についに辞職願を提出した。

最終出社日と退職日はすでに各所に伝えてあったけど、仮住まいするアパートが決まってなくて、なかなか提出に時間がかかってしまってた。

アパートはゲストハウス予定地の近くにいくつもあるけど、調べてみたら、短期の契約がNGのところばっか。やむなく短期契約できる物件の多い、大東建託さんのに絞って探し、なんとか管理費込みで6万円台のところを探し当てたので、契約はしてないけどエイヤ!と提出することに。

自席ではなくて別室に所定の紙と封筒を持ち込んで、噛みしめるようにボールぺンを走らせる。深呼吸しながら、慎重にやったつもりなのに、「一身上の都合」と書く時に「身」を字を書き損じて、「段」みたいになったけど、修正ペンで書くわけにもいかないし、無理やりデフォルメさせてしまったのが悔やまれる。。。

ちなみに退職願には、失業手当に欠かせない「離職票」がいるかどうかを記入する欄があって、迷わず「必要」を選択。

提出してからしばらく、これまで10年半の、いろんなことが頭をよぎった。愛知県の瀬戸支局、石川県の北陸本社と、いまの浜松市の東海本社。まちの話題、市役所、町役場、県庁、警察、裁判所、JR、文化施設とまあいろんな所に取材して勉強させてもらったなぁ。

そして間違いなく、いま大切にしてる価値観はこの仕事を通じて得たもの。長久手市(当時は町)の福祉拠点「ゴジカラ村」や金沢のいろんな人が暮らす「シェア金沢」で、障害の有無や世代を超えて人が交じり合う大切さを学んだ。北陸新幹線開業の関連でインタビューした、「ななつ星」とかJR九州の特急をデザインした水戸岡鋭治さんや、金沢の町づくりから、一流の感性やデザインで公共空間を豊かにしていくことの意味を知った。どの地域にも、地域のために輝いている人がいて、その背中を見ては「自分もプレイヤーになりたい」と思うようにもなった。

会社と地域とご縁に感謝。お世話になった人たちの存在を意識して、恥じない生き方を見せていくしかない。

 

 

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