星野リゾート・OMO7で「地元愛され」考

ニセウコロコロさんをチェックアウトした11日も引越しの家財が届いていない状態だったので、この日は「競合分析」とかこつけて、旭川駅から歩いて20分ほど、市役所横にある星野リゾートの「OMO7」に投宿。この日は地震後の落ち込みが影響いているのかどうか分からないけど、5000円前後で予約することができたのです。

設定上の客単価は1万円ほど。変動はまぁまぁあるけど、ほかの星野ブランドでやっている高級リゾート志向ではなく、新しい「都市型リゾート」を模索している。そのためのブランドとして「OMO」を旭川で初めて立ち上げ、東京・大塚の第2号につなげている。

もともとは、地元の一番の老舗のグランドホテルだった。地元の人からすると、それはすごい存在感で、誇りのようなものがあった。ただ、いろんな人に聞いても、OMO7になってからの評判はなかなか厳しいものがあって、愛され度が低いまま。売りにしている「OMOレンジャー」という、ディープな近隣の店を紹介するアクティビティは低調と聞くし、かつてグランドホテルを愛用していた常連には、他の地元資本の古参に移っているという。

自分に置き換えて考えてみても、外からやってきて根を張るって難しい。今年4月にオープンしたばかり。OMO7も試行錯誤している段階だろうし、いろんな批判を承知の上で踏ん張っているんだろうと思う。そしてどうすれば自然と愛される存在になるのか、他山の石としよう!

前置きが長すぎたけど、館内インプレッションを。

まずエントランス。重厚感ある外観からボリュームある設えまで、風格あるホテルといった感じで好き。10月中旬だったのでハロウィン仕様に。ウエルカムドリンクは壁に据え置かれたサーバーから飲むしそジュース。これいい!

お部屋は、4ベッド。肝に据えてるコンセプトルームじゃないから何とも言えないところがあるけど、どんな雰囲気を出したいのか分からない内装とフロアだった。グランドホテルの時代から使われている寝巻きもあった・・・。ここまでお金が回らなかったのかしら。

夕食は安定の「田舎料理 田子兵衛」へ。ここのホテル、繁華街までちょっと距離があるので子ども連れだと20分ほど。

戻ってきてからはバーで妻と長男の誕生日祝い。関西から手伝いに来てくれた妹が手配した、いわゆるサプライズ。体調良くなかったのでスパークリングを飲んだらうたた寝してしまった。。。

寝かしつけは、妻と妹に押し付け、今夜締め切りの道庁主催のビジネスコンテストの資料作りがあるので、ラウンジで作業。「ブックトンネル」と名付けられたコーナーで北海道や旭川、アイヌ、アウトドアに関連する雑誌や本に囲まれた空間。気持ちいい。

帰り際、売店の向かいに「OMOレンジャー」が案内しそうな名物スポットの一覧が紹介されていた。旭川大の監修でつくったショップリストも置かれていて、楽しい。このパブリックスペースは、ふらっと観光客が来ても有意義(宿泊者じゃないと入りにくいかもしれないけど・・・)だと思った。

これは分かりやすいし、まちなかのコンシェルジュとして機能できれば最高!

一夜明けて朝ごはん。「焼きたてワッフルが楽しめる朝食ビュッフェ」としてウリにしていて、一般は大人2500円、7〜11歳は2000円という値段設定。

インスタ映えを意識しているのはよく分かる
グランドホテル時代から使っているとみられる、食器類

 

ホームページを見たら、「北海道ならではの」とか「ご当地素材」と書いてあるけど、実際の会場には産地や生産者の表示はいっさいなく、誰がどこでつくったものなのか、まったく分からない。そして動線が定まっておらず、お互いにプレートを持ったお客さんが、何度もぶつかりそうになっていた。まず、どこに何が置かれているのか、どういう順番で選んでいけばいいのか、途方に暮れてしまうレイアウト。

スイーツ好きの人にとっては、インスタ映えするものがいっぱい置いてあるから楽しさはあると思う。でも自分のように甘いものを好まず、その地域を感じながら何度も噛みたくなるような朝食を望む層にとっては、強気の値段もあってなかなかに厳しいと思う。新聞でも、地元客の声として「朝食が高すぎる」という声が紹介されているし、自分もそう思う。

いろいろ勉強になった!

 

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