線路と駅が、すぐそこにある価値

旭川公園にお越しになる方は多くがレンタカーですが、JRを利用される方も一定数いらっしゃります。タイミングなどが合えば、そしてご希望があれば最寄りの永山駅か北永山駅に送迎するのですが、「歩くので、歩きたいので大丈夫です」というゲストもいらっしゃいます。

電車、鉄道の画像のようです

お盆過ぎに、カナダから来られた男性もそうでした。30℃超えが普通だった夏の盛りでしたが、車を借りることもなく、お出かけになる時はJRやバスを利用されていました。

チェックアウトをされる時、ある理由からついに永山駅までお送りする機会が訪れました。朝6時17分発の始発列車に乗って稚内を目指すとのことです。旭川から稚内まで直通する、唯一の下り普通列車。永山を通過するときは、だいたい2両編成です。今では長距離を走る鈍行は貴重で、しかも国鉄時代の車両なので、タイムスリップした気分になれる特別な列車です🕰️訪日客の皆さんにとっては特に、鉄道で移動できる価値というのはかけがえのないものだと、あらためて思わされました。

ある日本人のファミリーは、クルマでご来園されたのにクルマを置いて、JRで旭川駅へ。そしてまちを歩いて、旭川市博物館へ。国鉄時代のキハ40に「懐かしい!地元の四国で、通学でずっとキハに乗っていたの!」と感激しておられました。揺れるし、JRじゃないJNRと書かれた扇風機しかないし、音も大きい古い車両です。でもそれが何十年も前の記憶と結びついて、いまだに頑張ってる姿を見せてくれるなんて、とってもステキ。鉄道マニアじゃなくても、こんな公共交通の楽しみ方があるんだなと気づかされました。

また、普段からよくあることですが、お子様連れのゲストは朝ごはんの前後にお散歩をされ、すぐ近くの線路際で列車に手を振る姿が見られます。大都会でせわしなく走っている通勤電車とは違い、トコトコと心地よいスピードとジョイント音で癒されるようです。

歴史ある永山駅や、田んぼの上にあるような北永山駅が最寄りです。普段お住まいの地域とは違う駅、そして駅から目的地までの時間を味わうのも、ローカル旅の醍醐味なんだと思います。

「わがままじぃじぃ」の裏手から、JR宗谷本線のレールが見えます。