ウェルネスな気分になれる当麻の森!

「自分の心身と時間をデザインすることを楽しむ」をテーマにした新ウェブメディア「Design me」(デザインミー)で、旭川公園を紹介してもらえることになり、第一弾の動画が公開されましたー

当麻町の森であった森遊びや木工の体験会のようすをスマホで撮影して、耐えられるクオリティに編集してもらいました。プロの動画力ってすごい。。。第一弾が当麻っていうのはいいなぁ〜。当事者だからか、なぜかウルウルする感じになりました。

森に入って綱引きみたいに白樺を引っ張ったり、搬出した白樺で木工をやったり、火を起こしたり、まるごとなんでもできるんだなー。そしてそれを支えるプレーヤーがそろってる。やっぱすごい当麻。当麻にいちばん近いゲストハウスとしてもっと繋がっていきたいわ!

永山といえば、市民手づくりの「屯田まつり」

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旭川公園のある永山は、旭川市内でも一番早い時期に屯田兵が開拓した地域。だからなのか、旭川市に編入されたいまも、永山人としての誇りみたいなものを、いろんな人から感じとることができる。そしてその象徴が、まつり。

毎年7月下旬に行われる「永山屯田まつり」は、昭和62年に始まった。むかし「旭川屯田まつり」と呼ばれていた時期もあったけど、やっぱ「永山」ということになったらしい。なんか、いいなぁ。

一番の特徴は、発祥が寺社仏閣にあるんでなくて、市民から生まれたということ。「屯田魂の後世への継承」「地域開拓者の偉業に対する敬愛と感謝」をテーマに、住民や企業が手作りしているお祭りというのは、そんなにない。そういえば浜松まつりも、市民発祥だけど。

明治24年に400戸の屯田兵と家族が入ってきて、鍬で一から開拓。いまでは人口4万人を数えるまでになった。なかなか、地元の起こりや祖先を思いやる機会がないということで、お祭りをすることになった。

松本家が永山に移住してきたのは2018年10月だから、去年の屯田まつりは見れてなかった。今年が最初ということで、目を見開いてきましたよ。

「すごいよ」とは聞いていたけど、ほんとにすごい迫力だった。短い、短い夏を楽しみぬいてる感じがした。道内で一番大きいと言われる太鼓も、各地区の山車も。「エイヤサー、エイヤサー」の大合唱で、みなさん心底楽しんでる感じ。旭川公園のある地区の自治会でも、昔は独自にあんどんや山車を持っていたんだとか。今度、そんな歴史も紐解いてみよう。

この屯田まつり、冬に「実行委員にどうだ」と声かけをいただいていたけど、そのまんまになっていて反省。来年こそは、太鼓を叩けるように(裏方でもいいけど)、そして永山に早く溶け込めるように楽しもう!

ついに目覚めた「白樺プロジェクト」 (動画つき)

旭川で6月にあったデザインウィーク(ADW)で、去年からお邪魔していた「白樺プロジェクト」がお披露目になった。一般に公開される初めてのタイミングで、東川町の「木と暮らしの工房」の鳥羽山さん、美瑛の樹凛工房の杉達さん、デザイナーの田中さんたちがもの凄いエネルギー量で間に合わせた。そのブースがこちら

会場になった旭川デザインセンターの、二階に通じる階段を上がって正面という好立地も手伝っただろうけど、その圧倒的な存在感に客波は絶えず。切り株やチェーンソーがどーんと中央にあって、だれもが「森とのつながり」を直感できる空間だわ。

思わず「かわいーー」と唸るスツールやベンチ、「白樺がこんなきれいだなんて」と見惚れるテーブルはもちろん、樹液の化粧品や飲み物、白樺で染めたフェルト作品などなど、いろんなタッチポイントがあるのもすごい。

最終日には最強のキコリがブースに立って、お客さんにダイレクトに説明していた。いい意味での異様な光景で素晴らしき哉。

ADWの期間終了後も、さっそく7月1日には幌加内町にある北大雨龍研究林で視察・採取したし、9日には旭川大学で今後の方針を話し合った。大きなイベントがあった後こそ、しっかりじっくり持続させることを考えることが大事!

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そして旭川公園としての白樺プロジェクトも、地味に進行中。清水さんに切りだしてもらった里山部産の白樺は乾燥・製材が終わり、岡山県西粟倉の「ようび」へ送られた。完成が待ち遠しすぎる!!!

なんでもできる当麻町 (動画つき)

「うちのまちには何にもない」と嘆く自治体にだって、絶対あるはずの森。余計な垢(あか)のついた大人が「素」に戻れる森。それを、人の力で人の集まる場所に変えているのが当麻町というところ。

トマムで有名な占冠村、層雲峡が知られる上川町、そばの産地・幌加内町などいろんなエリアの地域おこし協力隊が集まった「地域づくり研修」が当麻であって、記録係としてお邪魔してきた!

森の楽しみ方といえば昔は森林浴だったイメージ。木育といえば、既に製材した木を加工して楽しむイメージがある。

でもせっかくなら、森に精通した個性豊かな人に教わりながら歩きたいし、クラフトをつくるなら、森で木を切るところから始めたい。そうすれば、全部がつながって丸ごと楽しい。いいプレイヤーがいれば、これができちゃう。どこだって。

当麻のまちづくり関係では木育マイスターが3人いまして。原さんと協力隊の長多さん、振興公社の石黒さん。全員がこの研修会の主催者側で、松本も普段から公私ともにすっごく遊んでもらってます。

町による植樹事業の失敗とその原因、かつて里山として活用されていた山の歴史、樹種ごとに違う個性、一斉に伐採するのではなく価値を増大させるための森の管理法・・・。尖った木こり・清水省吾さんや木育マイスターが歩きながら熱弁し、頂上を目指す。展望台からは「世界で二番目に美しく見える」と言われる大雪山を望む。達成感!

下山の途中で、あまり太くない白樺をみんなで囲み、縄を投げて幹にまき、ナイフで切り込みをいれて、伐倒準備。木工体験のために使う材を伐りだすのです。

「せーの、せーの」でみんなで息を合わせて、運動会の綱引きみたいに縄を引っ張る。倒れた瞬間は、そりゃもう、歓声が上がるわけで。運び出し、みんなで収穫を祝い。知識と技術があれば、まさにどこにでもできる楽しい伐倒体験。

翌日は、クーピーを挿入した巨大な色鉛筆をつくったり、「小さな家」で並べて自分たちの「まち」をつくったりとグループに分かれて白樺を細工。白樺の樹皮を焚き付けに、メタルマッチで火を起こしたり、テントを張ってみたりと、サバイバルっぽいことも清水さん監修の下、体験した。まさに、ブッシュクラフト。

身近な資源で、なんでもできる。プレイヤーがいれば、どこでもできる。当麻町はおもしろくて能力がハンパないプレイヤーが集まりすぎてるだけの話。参加者の皆さんは「うちのまちでもできそう」と手応えと可能性をお土産にされたのでした。

「コミュニティ」がついた木工キャンプ

ずーっとずーっと前から気になっていた旭川木工コミュニティキャンプ(AMCC)に、初めて参加してきた。(初だけど実行委員として…)今回で11年目だけど、わけあって「0回目」という位置づけ。

6月22日からの一泊。旭川駅やデザインセンターで集合してバスに乗り、当麻町の地域おこし協力隊の原弘治さんの森「IKAUSI CLASS」へ。

キハダって本当に肌が黄色い。歓声があがったわ
雨でも何度も空を見上げて

丸太の上へ順々にあがって自己紹介。雨の中みんなでゆっくり歩いて、原さんが木それぞれの個性や生き残り戦略、森の成り立ちと使い方をガイドしてくれる。

お昼は当麻の奥のほうにあるRICOのカレー。辛い中にもココナツの甘味がいいバランスなんだよなー。

特筆すべきは、このお昼ご飯の後。薪割り、木の色鉛筆づくり(講師:協力隊の長多さん)、チェーンソー体験(森ねっとの中村さん)、火おこし(とうま振興公社の石黒さん)、足踏みロクロ(協力隊の荒木さん)。一級のプロたちがそろい踏み。この層の厚さが当麻であり、旭川! 参加者の皆さんはもう没頭につぐ没頭で、笑い声がいろんな所から聞こえてきた。

お宿は東川町のキトウシ森林公園。「ミーティング」としてグループワークがあって、森を使ってどんな新ビジネスをつくるのか案を出し合う。「ツリーハウスホテル」「森の図書館」とか、10分ちょいで斬新で実現できそうなアイデアが続々、ゾクゾク。すごい。

これまでAMCCは「10年やろう」ということで続けてきた。でも一区切りを迎えたことで、立ち止まって次の10年を考えよう、という趣旨で「0回目」になった。だから「AMCC」ではなく「AMCC2」になっている! ミーティングでは、この辺も話し合った。個人としては、「木工」という切り口で、ほかの産業や地域ともっと絡んでいこうというアイデアにグッときた。

アイスプレジェクトの小助川泰介さんのリーダーシップや場の取り回し方、バランス感覚、すげー。これが実行委員長かー

夜の懇親会は、わが地元・永山の前坂精肉店のジンギスカンで実に誇らしい。この懇親会とキャビンでの2次会はAMCCの中ですごく大切にされている。それは、ホストもゲストもない「キャンプ」であり、交流によって「コミュニティ」をつくるものだから。家具とクラフト、メーカー同士、道内・道外、職人とデザイナー…。あらゆる垣根を超えて、産地だからできる体験をして、想いを紡ぐ場所。

確かにこれは、「コミュニティ」をつくる場だ。だから響く。ゲストハウスづくりにも通じるなぁー

絵を描くように、植物たちをデザインする。ナチュラルな上野ファームについて



4月下旬、いよいよ旭川が誇る上野ファームがオープンした。全国のガーデナーの憧れの地で、このゴールデンウイークもさっそく賑わっている。連休中は2回、ヘッドガーデナーの上野砂由紀さんが案内するガーデンウオークもあって、すごい人気だった。

この時期に咲いている花は、まだまだ少ない。特に今年は雪解けが遅かったことも影響してるんだとか。最盛期ではないからそりゃそうなんだけど、けっして背伸びせず、それぞれの季節ならではの見せ方をしている表れでもある。

5月4日のガーデンウオークには50人超が参加。上野さんは冒頭「この時期のガーデンを知ると、もっと咲いた時の感動が大きくなります。100倍楽しめますよ」と切り出した。

ガーデン内は植物の名前が書かれたラベルがない。来園者からは表示を求める声もあるけれど、「自然な雰囲気で楽しめるようにしたいので」とあえて対応していないんだとか。だからこそ、上野さんから直に聞ける機会はまたとないチャンス。いつもより100倍耳の穴を大きくして、ゆっくり歩いた。


左右対称に植えている「ミラーボーダー」のエリアでは、チューリップが開花を待っていた。ここの球根類は植えっぱなしで、掘り上げることはしない。花が終わったら周りのほかの植物が伸びて、自然とバトンタッチするようにしているんだとか。

前後左右に植えることで開花期を調整し、6月~9月に「なんかしらが咲いている」状態をつくりだしている。「調整して、結果が出るのが一年後。それを繰り返していきます。気の長い作業ですが、うまくいくと嬉しいですね」と上野さん。

気軽にできるガーデニングのコツも教えてくれた。同じチューリップでも早咲き、中間咲き、晩成咲きの3種類を組み合わせることで、色が変わって長く楽しめるガーデンがつくれるという。

来園者が小人(こびと)になった気分で楽しむ「ノームの庭」でも、季節ごとに見せ場を変えている。チューリップが終わる頃には、アリウムが存在感を増すように演出。通路に近いところには常緑の植物を置き、花が終わっても楽しめるよう計算している。



「毎年同じ庭はありません。雨や気温で高さ(丈)も変わる。デザインは生きているので、日々変わるのがガーデニングの一番の面白さですね。絵を描くようなガーデニングです」

1時間のガーデンウオークも終盤。かつて屯田兵が訓練をした「射的山」のふもとでは、上野さんはクリスマスローズとルピナスを紹介した。「本州なら、クリスマスローズは日の当たるところはNG。でもここならどんどん大きくなります。植物は暑くなるとエネルギーをつかうので、それほど大きくならないんですが、北国では本州の2倍くらいになるのもあります。ここの植物を関東に持っていっても、3分の1くらいは枯れるはず。北海道だからこそのガーデンがつくれるということを知っていただきたいです」とまとめた。「北海道ガーデン」という言葉が、これまでで一番しっくりきた。

季節に逆らわず、花の組み合わせをイメージして長く楽しむって新鮮。上野ファームでやっていることを、普段の暮らしにも取り入れることができそうだし。草花の織り成す景色は春から夏、秋にかけての季節の変化だけでなく、1週間単位でめまぐるしく変わっていくというのも、生き物らしくて楽しい。農家の上野家が、お客さんをもてなすために始めたプライベートガーデンだからこその、自然体の魅力も大きいんだろうなーと思う。

暇さえあれば、季節ごとのグラデーションを見にいこう。準備するのはカメラと年間パスポートだけでいい。

森林公園ステイから科学館、クラフトショップ

ビジネスコンテストを見学したあと、急いで帰宅してみんなで東川町にあるキトウシ森林公園に向かう。キトウシ山のふもとに広がる、ケビンやキャンプ場、高原ホテルやスキー場が集まっているところ。ここで、突哨山の清水省吾さんや当麻町の地域おこし協力隊の原弘治さんたちが関わっている、「YAMABITO’S」が感謝祭をひらくということで。

このヤマビトーズは、木こりさんや山主、山好き、家具職人さんとかいろんな面白い人が集まっていて、今夜は山じゃなくてケビンに集まって鍋パーティー。初参加のわれわれ家族も温かく迎えていただき、すごく気持ちいい距離感で一緒にテーブルを囲む。お酒も進む。

子どもたちも興奮して、長男と次女は12時くらいまで寝付けず。次男は8時すぎにダウンしたけど、自分は不覚にも寝かしつけで一緒に落ちてしまい、激しく後悔。。。

朝は昨夜まったく見えなかった周囲の景色が見えて気持ち良い目覚め。雪はないけどクロスカントリーの練習をする人たちがたくさんいた。11月とは思えないほどあったかい空気のなか、颯爽と駆け抜けて気持ちよさそう。われわれも、パンとか残りの鍋を囲んで気持ちの良いご飯。みんなで手分けして後片付けして、11時にチェックアウト。

その後は、旭川駅の近くにある旭川市科学館「サイパル」へ。サケの特別展示がしてあると聞いていったはいいけど、待合室みたいな狭いところで資料置いてあるだけでがっくり。でも常設コーナーがすっごく充実していて、大人も一緒に楽しめる。巨大なシャボン玉に体が包まれるやつとか、プリ宇宙体験ができるやつとか、驚くほどのクオリティ。旭山動物園の年間フリーパスで何十円か安くなったし、また来たいなここー。

体を動かした後は、旭川家具の道産材を積極的に使うプロジェクトに賛同してコラボ商品のバウムクーヘンを売っている「壺屋」の本店へ。敷地内にはガーデンがあって、気持ちのいいイートインショップや、ブックラウンジも素敵な雰囲気。浜松でいえば、うなぎパイファクトリーで有名な春華堂がやっている「ニコエ」(浜北区)の小ちゃいバージョンっていう感じかしら。

お昼は、超有名な「福吉カフェ」へ。もう、間違いない感じの空間づくりに脱帽。にぎわっているのも納得!

夕方は、「北の嵐山」と呼ばれている観光スポットに。京都の嵐山みたいな風情あるエリア、ということでこの名前がついてる。住宅街に焼き物の窯とかギャラリー、カフェが並んでいる。お目当ては、「ブラウンボックス」という木工クラフトのセレクトショップ。もともとは自分の住んでいる永山地区で全国への卸業の会社をされていて、この嵐山に移転してショップを開かれたらしい。

間違いない感じのセンスいいクラフトがこれでもかと売られてて、ゲストハウスの準備でかなりお世話になりそうな予感。子どもが3人とも寝てたので妻とゆっくり見学。この日は丹野製作所の名刺ケースを入手して、満足満足。

 

ゾクゾクと忍び寄る「地に足がついてない」感

10月18日。雪虫が飛んでも、まだ降らない。それでもやっぱり、朝に長男のスクールバス乗り場まで歩くと、冬に近づいていってるんだなと感じる。秋の終わりは近い。

ちなみに、スクールバスは子どもの足で15分の道庁の出先機関にあり、幸運なことにとっても便利。いい運動になるし、なんだか安心。車に乗らなくても行ける幸せは大きい!

夕方には自分の母が遊びに来てくれて、家族全員で旭川駅までお出迎え。自分は前日くらいから、悪寒がしだして、咳き込むは頭痛はするやで、急激に体調が悪化していたので、テンションがぜんぜん上がらず。この症状なんだろうと思いながら、これまで病院に行っても「感染症でしょう」と言われて終わりだったので気持ち悪い。一年に一度は発症して、お酒入ると絶望的にしんどいし、けっこう長引く。

でも今夜はとてーも大事な夜の予定が。これまた前日に、たまたまFacebookのイベント案内で知った、キャンプファイヤーさんのクラウドファンディングのセミナー!なんで旭川で?と思ったけど、こちらの面白い人が集まりそうだす、迷わず「参加」をポチッとしたしだい。

セミナーでは、基本的な心構えから、広く思いを伝えるコツ、期間中のステージ別の仕掛けまで、実践的なことを教えてもらえた。しかも、キャンプファイヤーの北海道担当の方から直接。この場で知ったけど、各エリアには伝道師みたいな存在がいて、旭川と東京の2拠点で活動されている方が、一緒にこのイベントを開いたような格好だった。

中身が参考になったのはもちろんだけど、参加者はこれから起業をしようか考えてる人やすでにやった人、「なにか面白いことをしたい!」と構想を練っている方まで様々で、その皆さんとつながれただけでも最高に刺激的だった。

そして、地元でずっとやってきてそこから生まれた疑問や問題意識、希望なんかを皆さん話してらっしゃったので、「あぁ、自分は地に足がついてない。めちゃんこ薄っぺらい机上の空論にすぎないなー・・・」と妙なネガティブ思想に、脳みそが急速に支配されていった。

なのでこの直後に、自分のやりたいことを紙に書いて発表するワークがあったのに、自分がすごく恥ずかしくなって、スラスラと書けなくなった。あ、これってまだ、自分のやりたいことが身体を通ってない、胸を張ってストレートに人に話せるレベルじゃない、と痛感。撃沈した感じになった。

それでもエイヤ!と気を取り直して、一部の参加者さんと懇親会へ突入。近くの「羊肉酒場」さん。大阪出身の篠原さんが経営されていて、今日のセミナーにも参加されていた。

ジンギスカンは、北海道に来て何度か食べてるけど、「生ラムたたき」なんてものは初めてで、ハマりそうだった。これはツマミとしてもいくらでも食べられる。そしてこのお店の名物は水晶の透明プレートで焼くこと。焼き加減にコツはいるけど、素材の良さを引き出すめずらしい焼き方にびっくり。ビールは生中を一本飲んだだけで、頭がフラフラ。最終の汽車が旭川発22時32分なので、間に合うようにちゃんとお店を後にすることに。タクシーはお金が悲惨だし、バスはまだよく分かっていないので。。。体をゾクゾクさせながら最寄りの永山駅からアパートまで15分、歩くのは堪えたけど、やりきった感はあった(笑)

初めて見たご当地ドリンク。後日、イオンモールの中の地元産品ショップでも見かけた。旭川のだと思ったら、よく見たら芦別だった。

旭川の木と家具を考えるシンポジウム

10月13日の午前中は、段ボールの山と格闘がつづく。そんな中でも、仮住まいアパートの裏から見える大雪山系には目と心を奪われる。

細かい買い物とかをするついでに、久々に東鷹栖というところにある、「米蔵(マイハウス)」へ。リゾットやドリアうまい。多分夜のメニューになるんだろうけど、ここは自家製ベーコンが超美味。地元の若手農家さんが始めたお店で、近隣の顔の見える農産物を使っている。そういえば、まだソフトクリーム食べてない…。

夕方は、まちなかで外せないシンポジウムが。静岡大に籍は移られたけど、旭川大で家具産業の研究や木育の実践をしてこられた横田宏樹先生や、自分で山を所有し管理している「自伐型林業」の清水省吾さん、家具職人でお隣・当麻町で森を持っている原弘治さん、旭川市工芸センターの有馬有志さんが登壇! と来ては、行かないわけにはいかない。

横田先生からは、一つの(旭川圏域)の産地の中でのつながりのなさ、山が近くにあって木材やデザインできる人がいることなど、特徴の解説があった。その上で、なぜ農業のように「6次化」が進まないのか、産地の持続性を保つ上でどうやって消費者とつなげていくのかといった問題提起が。「家具」ではなく「家具づくり」を売っていくべきだというサジェスチョンもあった。大興奮!! 有馬さんの報告は聞けなかったけど、パネル討論の中で「誰がどこで作ったのか、家具でも伝えないといけない」「この木はどういう所で育って作られたかわかっていないとけない」というご指摘があった。

力説する清水さん

清水さんからは、道産材=「あ、いいな」というイメージが先行しているだけで、川上=森の現状が知られていない課題を提示。50年で一度リセットするような皆伐や、一代で終わる林業経営が木の価値を結果的に損なっていること、補助金漬けでだましだまし回っている現行林業への批判があった。小規模でオープンな林業家だからこそ、直接消費者とかかわり、産地だからこそ家具職人と林業家がつながっていくことが大事だと訴えていた! いいなー、やっぱり。

25歳で家具工場を持った原さんは「木を選ぶところから家具をつくる世の中になればいい。生えている所から(意識して)作ると、ずっと森のことが頭に残る」「どうやって(顔の見える家具を)消費者に選択してもらうか。それは教育、木育。感性や楽しさを子どもに伝えたい」と力説。

皆さんが近くにいるから、旭川市の永山地区というところでゲストハウスをやろうと思ったと言っても過言じゃない。

夜は一度家に戻り、ご飯を食べて準備して、夜の旭川駅へ。網走からの特急「オホーツク」に乗って、あした道庁主催ビジネスコンテストのある札幌へいざ出陣!

 

 

 

三週連続の旭川へ④ 女子のハートに止まるバード

旭川デザインセンターを出ようとしたら、「モクモクフェスタ」なるイベントのチラシを発見。JRの宗谷本線の線路を挟んですぐ裏手にある団地(旭川木工センター)で、各社が協力して木のイベントをやってるんだって。ちょうど今日やってる。行かないわけにはいかないでしょう。

木工体験とか、カンナ体験、木を使ったゲーム、木製品のチャリティオークションとか、イベントの主だったコンテンツはよくあるやつだったけど、収穫が3つ。

スズメ、虫を食べんとすの図。バードカービング初飼育

収穫① 地元の生活道具メーカー「コサイン」の本店ショップで、地域の活動に熱心な社長さんの活動の片りんを知ることができた。

子どもが思わず遊びたくなる玩具とか生活雑貨に混じって、奥の方でやけにオトナ女子を引きつけているコーナーが。「アトリエSUBAKO」として活動している、宮西隆生さんのバードカービング。「キツツキいいなぁ」「あたしはピンクの鳥がいい」「スズメ最高」と手に取っている女子たち。 店員さんに聞いたら、なんでも社長が富良野のクラフトフェアでかわいさに目を奪われて、店で取り扱うようになったんだとか。この小さな鳥と、置いている商品の世界観がマッチしてて、すごい効果的だわ。勢い余ってスズメを飼うことにしました。飛行機のことを考えて、厳重に梱包してもらう。

3人分、お土産でいただきました

コサインのホームページによると、「家具を作るときに出る木の切れ端をどうにか有効利用できないか、という思いから会社が立ちあげられています」だって。面白いなぁ。東京・青山にも素敵なショップがございます。

コサインの本店ショップ

収穫② 当麻町(旭川市の東隣)にある、おしゃれで素敵な農園さんがカンディハウス前でマルシェを出展。この辺はおいしいトマト農家が多くて、この日も「トマトどうですか」と声をかけてもらった。「実はトマトだめで・・・」と言ったけど笑って対応いただけて、楽しくなってハーブやズッキーニ、髙橋農園さんというとこ。マルシェの女性によると、しゃれたデザインの包装は30代の園主が自分でやってるらしい。すごい!

旭川や和寒(わっさむ)、士別とか、近郊には絡みたい農家さんが多すぎる! コサインのバードもそうだけど、イベントは人と人をつなげるなぁ

③駐車場に誘導する砂利の上に、チップが敷かれていた。すごい珍しいものじゃないけど、かわいいし、分かりやすい。素敵な意匠になるなぁ。

久しぶりに見たチョークアート。ゲストハウスでは、落書きし放題の黒板を、どこかの小屋に置きたいな~

最近インスタを始めたので、せっかくだから投稿しようと思ったけど、背が足りなかった。親に似て目が細い

会場を後にして、JAの直売所「あさがお」へ。ここ永山地区は屯田兵が開拓した地域で、その時代から自給的な製法でみそや麹、醤油とかが脈々と作られている。それをやっているのが「屯田の里」というところなんだけど、午後は休みなので、「あさがお」で「屯田みそ」を購入。これはコクがあって優しい味噌で、もはやわが家のマストになってる。久々に買えてうれしい。

そろそろ約束の4時が近づいてきた。旭川ふるさと旅行株式会社の喜久野夕介さんのもとへ!