冬が終わって、冬を待つ

またまた更新が滞ってしまい・・・。気づけば春になってました💦

2022年の冬(2021→2022シーズン)は、自分にとって記念すべきものとなりました! 念願、というかこれまでなんとなく避けていたスキーに初挑戦したのです。

この「あさひかわ新聞」にも書いたのですが、きっかけは次男のスキー教室。子どもが挑戦しているのに、親もやらないと示しがつかない!と高所恐怖症なのに一念発起しました。

旭川公園ゲストハウスとしては、スキーをメーンに滞在される方は多くはないものの、やっぱり「どこがいいですか?」とは決まれます。こんなスキー場だらけの旭川に暮らしているので、もちろんある程度のことは知っているし、必要に応じて詳しい人に聞くようにしてましたが、やっぱり、身が入らないというのが正直なところで・・・。

そりゃ、スキーは中学の時の合宿で恐怖を覚えてからは経験は皆無で、唯一あるのは大学生の時、名寄で人生初のスノーボードをやったくらい(なぜかボードは滑れた!)なので、「ここが楽しいですよ!」なんて適当なことは言えないわけで。

で、2022年2月、よっとこさスタート。カニさん歩きやハの字から始めて、高さにも慣れていって、ぴっぷスキー場(比布町)で3回、芦別国設スキー場(芦別市)とカムイスキーリンクス(旭川市)でそれぞれ1回ずつ経験。富良野スキー場(富良野市)では、春スキーもやってみました。

結果は、やればやるほど楽しくて、時間に余裕があって雪があれば、すぐにでも行きたいと思えるくらいに。想像以上の進歩です! 北海道に来てよかった~と、久々にしみじみです。

お客さんと滑る楽しみもできたし、来シーズンが楽しみすぎる。3年くらいしたら、華麗にターンできるようになるのかなーと想像しつつ、夏と秋が終わるのを今か今かと待ち焦がれています。

隣の畑、そばの川、ときどき裏山

春本番。シラカバなのか、花粉も本番です。コーヒーを控える毎日。

敷地内の「公園ファーム・離れ」で、ラベンダーを発見!

5~6月は、「今のうちに」を迫られることがいくつかあって、代表格が畑。次点が薪の調達であります。雨が本格的に多くなる前に、気温がまぁまぁ高くなる時に、いざ。

6月1日、去年から始めた「みんなの公園ファーム」が始動しました。いつもカフェに来てくださる皆さんにお手伝いしてもらい、畝をつくっていく。苗は、ご近所で町内会活動でも役員同士の農家・Tさんから大量にいただいて。

トマト・ピーマン・セロリ・パセリ・ナス・ジャガイモ・トウキビ・シソを、30mくらいの区画に植えていく作業。去年は土をふるいに掛けて小石を分けて、えっさ、ほいさと高く盛っていたけれど、2年目は大進化。これまたいただきもののマルチ(保温・乾燥防止のビニル)を敷いて、その穴に植えていく。めっちゃ速い!!

汗を流したあとは、みんなで賄いごはんと、アイスコーヒーで休憩。みんなで作業するって、この時間のためにやってるんだな~と思える、ヒュッゲなひととき。

皆さんが帰られたら、管理人は里山部・清水省吾さんが管理する山へ。「裏山」として使わせてもらってて、片道10分ちょっとだから、いつでも行ける。

途中、人工の「永山新川」を渡る橋から、あまりに大雪山と手前の緑がきれいだったもんで、車を停めてボーっとする。たまたま、宗谷本線のトラス橋をDECMOことH100型が通過。車体自体はステンレスで味気ないけど、この景色だからなんでも許せちゃう。

里山部のベースの「突哨山(とっしょうざん)は、旭川市と比布町にまたがっていて、カタクリの群生で有名。ゲストハウスで器を使わせてもらっている陶芸家・工藤和彦さんの「ウラヤマクラシテル」もこの山にありまして。駐車場のある「カタクリ広場」を過ぎてちょっと行ったところに、「里山部」の入り口がある。ここからは軽トラがおススメ。なんてったって清水さんに触発されて軽トラ買ったようなもんだから、四駆でアグレッシブに走らせる!

昨シーズンに取りにこれなかった分の薪は、ちょうど荷台満載くらいの量。ヒグラシや鳥の鳴き声をBGMに、筋肉痛覚悟で猛烈にポンポン載せて、ほどよく汗をかいて。重さでブレーキの利きにくくなった軽トラを駆り、ゲストハウスへ。

この前日には、ご近所さんからも大量の薪の差し入れがあったので、今年の冬の7割くらいはなんとかなりそう!

それにしても、畑が歩いてすぐあって、食べるもの(の一部)を自分たちでつくることができて、少し足を延ばせば永山新川も石狩川もあって、森があって。あぁ、この場所を選んでよかったーと思えた1日。この近さこそ、豊かさ。しかも人にも恵まれて・・・。

旭川、やっぱいいなー!

裏メニューは雪中ジンギスカン

ゲストハウスの夜ごはんはどうするの?ってよく聞かれます。

実はいろんな選択肢があって、①近所の居酒屋やスナックにご案内・ご紹介②民宿みたいにわれわれ家族と食べる③食べたいものに応じていい店を紹介(たいていは要ハンドルキーパー)④すでにどこかで済ませてからチェックイン⑤スーパーやコンビニの食事を持ち込む⑥自炊、そして⑦の裏メニュー。

⑥の自炊以外は今まですべて実績があるけれど、最近リクエストが増えているのは、裏メニューのジンギスカン。しかもこの季節、ずばり雪中ジンギスカンです!

ご近所にある名店・「前坂精肉店」で生ラムやラムを買って(場合によっては串もの、つくね、ウインナーも)、ご近所野菜やうどんも仕入れ、管理人の松本がコモン棟のウッドデッキにて炭で焼く。そして温かい共有スペースにお届けする、というものでして。

知り合いを中心にリクエストされることが多く、最近は火の起こし方にちょっと慣れてきたので、研究の結果、食べ始める時間から1時間45分前くらいから木炭を温めておけば、いい具合にしっかり焼けることが分かってきた。

締めのうどん(旭川ラーメンで有名な藤原製麺のもの)は当初、ジンギスカンの汁を十分に残すことができずにうまくできなかったけど、最近では配分もうまくできるように。前坂精肉店に失礼のないよう、甘めでビールが進む味付けでご提供できてます。

気にになる方はお声かけください! 1ドリンクつきでお1人2,500円(税込、12月~3月の冬季は2,800円)です~ ※内容はご相談に応じます。価格は予告なく変更になる場合がございます

男山の酒蔵開放まで車で7分! 1年分の飲み倒しをぜひ

旭川公園ゲストハウスから車で7分。「北の灘」と称される旭川を代表する、そして北海道が誇る名酒蔵「男山」がすぐ近くにあります。同じく酒どころである兵庫県西宮市出身の管理人は学生時代に立ち飲み屋で毎週「男山」を愛飲し、こちらはなんと伊丹発祥でもあるので、親近感がすごいです。

管理人も週に2、3回は通って、たくさん仕込み水をいただいています。大雪山連峰の雪解け水が伏流水となって湧き出たもので、真冬でもボトルを持った市民が列をなしてます。ローカルでも大人気! まさに暮らしに根差した、最重要なローカル資源です。


その男山で2月9日、いよいよ年に一度の「酒蔵開放」が開催されます~。造りたての味を楽しんでもらおうと、なんと1979(昭和54)年から続いている超・長寿イベント。今や1万人が来るんだとか。男山から一番近いゲストハウスとして、宣伝せねば!

去年は家族みんなで出かけました。あんまり時間がなかったので、駆け足で振舞い酒をいただきまくりましたが、今年は体調をしっかり整え、珍味をつまみながら5時間ほどフルに堪能しようと思います!(開催は午前10時~午後3時)

試飲コーナーは長蛇の列! 待ち時間は想定しておかないと、けっこう体が冷えてくる。でも、辿り着いた時の喜びといったら・・・。何度でも並びたくなる。

けっこうテンポよく、すぐにいただけるのが「鏡開き樽酒」。杉の薫りと一緒にどうぞ。平安~室町時代の「かめ仕込み酒」も無料で試飲できます。お酒を飲まない方は、麹を使った甘酒の試飲もできます~


一升瓶のケースがずらりと並んでいて、この雰囲気がたまらない。グループでちょっとずつシェアしたり、つまみを味わったり。ワイガヤで酔いがどんどん気持ちよくなってきます!

 

ちなみにお子さまコーナーも充実。将来の左党を育成するには最適な環境です。ご家族連れでぜひどうぞ。ゲストハウスにもこれくらい空きビンがあれば、玄関へのアプローチにフットライト代わりに並べたい・・・。

インスタ映えする(かもしれない)、滝みたいな噴水もあります。訪日客はとりあえずみんなここで写真撮ってます。敷地内のこの日本庭園は、自撮りの聖地。(写真は最近のもの)

41回目の昨年は、早朝から開門を待つ長蛇の列ができていたんだとか。札幌からはバスツアーも!

今年の当日限定のお酒は、「今朝ノ酒」「斗瓶どり吟醸原酒」そして「燗酒」。あったまりそう★ お酒を飲まない人は甘酒のほか、酒粕入りの蕎麦やうどん、豚汁の販売もあります!お土産には「酒まんじゅう」や、時鮭や銀鱈を男山の酒粕で漬けた「北海道二段仕込み」も良さそう。福袋は午前25本、午後40本です。

詳しくは、公式ホームページhttps://www.otokoyama.com/blog/notice/1304 をご覧くださいませ~

従業員さん総出! 男山のすべてが詰まった年に一度の大イベントです。相乗りして一緒に行きませんかー。もちろん宿泊も大歓迎です!(昼寝はご相談ください)

木下斉さんを迎えます!

11月9日、全国のまちづくりの現場を渡り歩いてこられた地域活性化伝道師の木下斉さんが旭川と鷹栖町にーーー! 

めちゃ楽しみなので、近著の「地元がヤバい…と思ったら読む 凡人のための地域再生入門」(ダイヤモンド社)の読書感想文を勝手に書いちゃいます。ついでに、関係者じゃないのに勝手にイベント告知します。

補助金をもらったことのある身なので、帯にある「補助金が地方のガンなんや!」にドキッとするけれども、気にせずページをめくる。

気付けば一気に300ページくらいまで来ていて、やばいヤバいもう終わっちゃうと焦る。瀬戸さん(33)という主人公が、実家の家業の整理で帰省していくうちに衰退した地元の再生に関わっていくというストーリー(小説)仕立てなので、読書家になったと勘違いしちゃうくらい紙をめくるのがめちゃ速くなる。

307ページに、子どものころ瀬戸をパシッていて今は飲食事業で大成功している同級生の佐田が、こう言う。「地方やと『地元はダメだ、未来がない、何もできることはない』って大人たちが思い込んでることはまだまだあるんや」。

うんうん!

308ページでは、瀬戸が佐田の言葉を受けるように、「地方に生まれても、地元で何かをするのは無理だと諦めて東京に出てしまう子どもも多いからね。それは結局、大人たちが諦めているからなんだよね」。

ほんまそうそう!

旭川に自分が移住したのは、2018年の10月だった。いま、ちょうど1年が過ぎたところ。

これまで旭川市の経済事情の厳しさをいろいろ見せつけられ、十勝地方の盛り上がりとの比較をよく聞かされ、「旭川で商売なんてできっこない」「なんもないし、みんな諦めてるよ」みたいなことをさんざん聞かされてきた。普通に暮らしてる、それこそ本であえて表現されている「凡人」の皆さんが、そう言う場面に何度も立ち会ってきた。

「旭川ってこんなとこがすごいでしょ」「なんでもあるでしょ」っていう声は、自分で動いて多くのご縁をいただいて初めて、耳に入ってきた気がする。やっぱり少数派だと思う。

自分のまちに対するネガティブな思いや意見って、その子どもたちにも確実に伝染する。「地元で就職を」「流出を防げ」とかお題目をとなえる前に、まず大人たちがちょっとマインドや目線を変えてみることのほうが要るはずやけど。

そういう意味では、移住者のほうがまっさらな目で観察しやすいし、業界とか地域の常識も知らないので、ある意味やりやすい。でも無知すぎるし、勢い先行なもんで、いろんな忠告を受けてきた。「もっと普通のスタイルで着実にやったほうがいい」「こんな立地で人が来るわけないし、理解できない」「最初からこんな大きなリスクを背負うべきじゃない」とか。

確かに、木下さんのこの本でも「事業は小さく始める」こととか「確実な収入をまず確保する、営業の先回りを」というセオリー的な指摘があって、この点、自分のゲストハウス業は危ういところがある。それも自覚はしているつもり。

と同時に、76ページで佐田で瀬戸に迫る、「地方で事業やるゆうたら、誰もが反対する。おれと銀行、どっち信用するんや」という言葉にはちょっと救われる思いがした。木下さんによる解説コラムでも「不安を感じない人はいない。さらにまわりからは親切心で確実に反対される。いろいろな人の意見を聞く人がいるが、特段関係ない人たちに意見を聞いたりして回っているうちに、マイナスの意見ばかりを言われて諦めてしまうケースも多い(中略)不安があるからといって人の賛成を精神安定剤にしようとせず、自分で覚悟を決めてやるしかないのだ」とあった。

スーパーマンの登場を待つんじゃなくて、「凡人」がなにかで刺激を受けてきっかけをつくって、誰と組むかを意識して、とりあえず動きだしてみる。(と本で書いてある)そうそう、それが大事なんだよなーと自分で正当化してしまったわ。動きだしちゃったし、あとはやることでしか危うさを緩和する術はないし!

で、たぶん、大事なのは刺激やきっかけなんだろうけど、それは旭川や周辺にめちゃある。実は。

木こりの清水省吾さんがやっている里山部と自伐型林業だったり、旭町で展開されているnest co-livingだったり、江丹別で始まる熱中小学校だったり、まちなかの遊休不動産を取得して安く貸し出してエリアの価値を高めようとしているパターソンのむらさんの動きだったり。

でもいちばん手っ取り早いのは、9日に木下さんの講演を聴くことでしょう!

鷹栖町主催のまちづくりセミナー「稼ぐまちが地方を変える」は14時から鷹栖地区住民センターで、木下さん自主開催の「狂犬ツアー」は午後7時からJA上川ビルで。かなり突っ込んだ北海道ローカルな話が出てくるみたいですよ!

絵を描くように、植物たちをデザインする。ナチュラルな上野ファームについて



4月下旬、いよいよ旭川が誇る上野ファームがオープンした。全国のガーデナーの憧れの地で、このゴールデンウイークもさっそく賑わっている。連休中は2回、ヘッドガーデナーの上野砂由紀さんが案内するガーデンウオークもあって、すごい人気だった。

この時期に咲いている花は、まだまだ少ない。特に今年は雪解けが遅かったことも影響してるんだとか。最盛期ではないからそりゃそうなんだけど、けっして背伸びせず、それぞれの季節ならではの見せ方をしている表れでもある。

5月4日のガーデンウオークには50人超が参加。上野さんは冒頭「この時期のガーデンを知ると、もっと咲いた時の感動が大きくなります。100倍楽しめますよ」と切り出した。

ガーデン内は植物の名前が書かれたラベルがない。来園者からは表示を求める声もあるけれど、「自然な雰囲気で楽しめるようにしたいので」とあえて対応していないんだとか。だからこそ、上野さんから直に聞ける機会はまたとないチャンス。いつもより100倍耳の穴を大きくして、ゆっくり歩いた。


左右対称に植えている「ミラーボーダー」のエリアでは、チューリップが開花を待っていた。ここの球根類は植えっぱなしで、掘り上げることはしない。花が終わったら周りのほかの植物が伸びて、自然とバトンタッチするようにしているんだとか。

前後左右に植えることで開花期を調整し、6月~9月に「なんかしらが咲いている」状態をつくりだしている。「調整して、結果が出るのが一年後。それを繰り返していきます。気の長い作業ですが、うまくいくと嬉しいですね」と上野さん。

気軽にできるガーデニングのコツも教えてくれた。同じチューリップでも早咲き、中間咲き、晩成咲きの3種類を組み合わせることで、色が変わって長く楽しめるガーデンがつくれるという。

来園者が小人(こびと)になった気分で楽しむ「ノームの庭」でも、季節ごとに見せ場を変えている。チューリップが終わる頃には、アリウムが存在感を増すように演出。通路に近いところには常緑の植物を置き、花が終わっても楽しめるよう計算している。



「毎年同じ庭はありません。雨や気温で高さ(丈)も変わる。デザインは生きているので、日々変わるのがガーデニングの一番の面白さですね。絵を描くようなガーデニングです」

1時間のガーデンウオークも終盤。かつて屯田兵が訓練をした「射的山」のふもとでは、上野さんはクリスマスローズとルピナスを紹介した。「本州なら、クリスマスローズは日の当たるところはNG。でもここならどんどん大きくなります。植物は暑くなるとエネルギーをつかうので、それほど大きくならないんですが、北国では本州の2倍くらいになるのもあります。ここの植物を関東に持っていっても、3分の1くらいは枯れるはず。北海道だからこそのガーデンがつくれるということを知っていただきたいです」とまとめた。「北海道ガーデン」という言葉が、これまでで一番しっくりきた。

季節に逆らわず、花の組み合わせをイメージして長く楽しむって新鮮。上野ファームでやっていることを、普段の暮らしにも取り入れることができそうだし。草花の織り成す景色は春から夏、秋にかけての季節の変化だけでなく、1週間単位でめまぐるしく変わっていくというのも、生き物らしくて楽しい。農家の上野家が、お客さんをもてなすために始めたプライベートガーデンだからこその、自然体の魅力も大きいんだろうなーと思う。

暇さえあれば、季節ごとのグラデーションを見にいこう。準備するのはカメラと年間パスポートだけでいい。

長沼にある、わざわざ行きたいカレー屋さん

長沼町に行ったからには、お邪魔しないといけないカレー屋さんがあるので、中村直弘さんたちのイベント「サルベージヤード古材市」が終わってから、午後3時を過ぎていたけど滑り込んだ。「shanti nivas cafe(シャンディ ニヴァース カフェ)。田園地帯を貫く道端に、ポツンと立っている古民家を改装したかわいいお店。見過ごしそうになる。

どこを切り取ってもインスタ映えしそうだけど、このロケーションは文句なしに素晴らしい。北海道に来たなーと実感できる。このランプとショップ看板だけでも嬉しくなる。

映画に出てきそうな外観のお店。わくわくしながら木製のドアを開けると、これまた北海道らしく、室内に続くドアまではちょっと距離がある。落ち着く。

日本人の舌に合うようにつくられた、オリジナルのインドカレー。いくつか好きなルーと、好きなお米を選べるのも◎。そしてめちゃんこ美味しい。カレーって普段から進んで食べることはないけど、繊細で丁寧で、それでいてあっさりしすぎない味。これはリピートしたくなるわ。

どこに座っても居心地のいい空間。座席はもちろん、トイレも。子ども用の絵本も多くて、子ども用のカラトリーもかわいくて、家族づれでぜひ行きたいお店。

厨房手前のレジまわりもかわいい。

札幌や旭川からわざわざ行きたいなー。地元の人が強烈にオススメするのも納得。

大雪森のガーデンの絶景と、「すがわら」の塩はホンモノだった

森のガーデンの周辺からの絶景!

!旭川には、元祖といえるゲストハウスがあって、その名は「宿・レトロハウス銀座」と言う。そこ出身の志水陽平さんが今、層雲峡の旧ユースホステルをリノベーションして今年6月からゲストハウス「層雲峡ホステル」をやっている。旭川では有名な方なんです。

層雲峡は旭川の奥座敷みたいなところで、温泉郷として有名なところ。大きなホテルがひしめいていて、昔から知られている観光地だし黒岳(大雪山系)の登山口としても人気。

で、その層雲峡ホステルの今シーズン営業が10月19日で終わるということで、オーナーの志水さんに連絡して、家族5人と母の6人で急きょ宿泊することにしたのです。この日は移住してきてからダントツで大雪山系がキレイに見えたので、もっと近くにいけると思うと、ドキドキ。

仮住まいアパートの近くからの絶景!(下の写真はアパート裏手)

この日は午前中に旭川市立病院で長男・大滋(たいし)の受診。その間、下の子ども2人を駅近くの子ども施設で母に見てもらい、お昼に合流して塩ラーメンの名店「すがわら」でお食事。やっと来れたー!

日本初の歩行者天国・買物公園通りから一歩入ったところに本店があって、すこし駅からは歩くけど、ビルの中から見た店舗外観はご覧の通り味があっていい感じ。

ぜいたくにも、特上の塩(930円)をいただく。すごく澄んでいて、あっさりながらも、しっかりと余韻を残すスープ。正直、麺は好みではないけど、このスープと味玉はバツグンだった。近くのゲストハウスオーナーさんは「旭川で一番うまい塩」とおっしゃっていて、さもありなん、と。

一度帰宅して身支度して、高速道路(無料区間)をスイスイ通って、上川町というところに入る。もう日が暮れる寸前だったけど、せっかくだからと「大雪 森のガーデン」へ。ここは著名人もお忍びで通うとか噂されるハイクオリティのヴィラとか、ミクニさんのレストランとかが有名で、広大な「北海道ガーデン」も人気。あとカフェも。めちゃ残念なことにカフェのラストオーダーが終わり、ガーデンもシーズンが終わってしまってけど、周囲の眺望は超一級。雑誌とかで見てて憧れていたけど、その期待に違わぬ絶景でありました。

ここに見えるのがヴィラ。宝くじが当たったら泊まってみたい

おシャンティーなヴィラです

こちらがレストランです。懸賞が当たったら食べに来たい

そして暗くなって午後6時前くらいに、層雲峡ホステルに到着。森のガーデンからけっこうな距離があり、上川町の中心部から温泉郷まで20数キロあったので、その広さにびっくりしながら。

夜になるにつれて、体調はどんどん悪くなり、食事も楽しむ余裕がなく、8時台にはバタンキュー。志水さんたちと飲むこともかなわず、大変失礼なことをしてしまった。。。温泉郷にきたのに近くのホテルにある温泉にも入らず、トホホな夜になってしまった。                             (つづく)

 

学校までの道も、いちいち景色がきれいで困る

星野リゾートの「OMO7」を早めに出発して、自分と妻、長男はとなり町・東川町というところへ向かう。東川は、ちょっと前の記事で紹介したニセウコロコロさんのある町。

アパートに荷物を取りに行って、そこから10分弱ほどクルマを走らせると、言わずと知れた旭山動物園。その周りは田園地帯で、紅葉が盛りを迎えていた。まだまだ北海道初心者なので、見るもの見るもの新鮮で。でもこの感覚は忘れずにいたい。外の目線だから、感じることを。

ここから十分しないくらいで、北海道立の東川養護学校に到着。登校体験として、調理実習の授業に参加させてもらう。われわれ父母は、先生や職員さんから説明を受ける。

素晴らしい方ばかりで、楽しい学校生活になるのは間違いないと確信できた。長男・大滋(たいし)も、浜松にいるときから体調が優れずにいたけど、学校に来たらハイテンションに。子どもにとって特別な場所なんだな。特にこの子にとっては、自分の素を解放できるところなんだろう。親に怒られるわけでもないし、弟妹のやかましさに怖がる心配もないしで。

学校の正門から見た、畑と空。近くの畑をお借りしての農業実習やスキー学習もあるので、自分がやりたいくらいだわ。

アパート方面に帰る時も、思わず見とれてしまう景色がずっと続く。イオン渋滞に巻き込まれる都市部より、こっちの方がずっといい。にしてもスマホ写真にするとどうも雰囲気とホンモノの色が出ない・・・。

お昼は、ちかくの「よし乃」で味噌バターらーめん。腹ペコな時は、ここに限る。安定してうまい。

ご飯を食べて、最寄りの佐川急便まで預かり荷物を取りに行くときも、石狩川沿いにこの景色。困った困った

しかもこの日は虹がでてた。北海道にきて、何度も虹を見ている気がする。

午後は引越しの家財の搬入日。10月5日に出して、この日は12日。いちばん安いところを選んで頼んだけど、安さにはやっぱりわけがある。トラブル続出で、なんやかんや、他のところとトータルでは変わらないくらい、余計な出費を強いられてしまったー。

なので夜は旭川発祥の塩ホルモンが食べられる、近くの「きくちゃん」へゴー。体調よくなくビール2杯で撃沈するも、肉はうまい。あと、ガゴメ昆布とキャベツをまぜた「きくちゃん漬け」に、おかわりしたくなる滋味あり。ちょっとずつ、ホルモンがソウルフードだと体で分かってきた。早めに「馬場ホルモン」もいきたいー。

手伝いに来てくれた妹と、長男・大滋

ニセウコロコロで東川町に暮らす

旭川の周辺では珍しい、ヴィラタイプの「ニセウコロコロ」というお宿にチェックイン。北海道に来て、初めての外泊というだけでもめでたいけど、こんなハイグレードな所だなんて、さらにめでたい。独立した3棟があります。北海道の農機具小屋をイメージさせるデザインの棟もあって、「北の住まい設計社」が手がけたかわいい建物です。

場所は、旭川市の隣にあって、移住者や開業者がどんどん集まっている(少なくともそのイメージのある)東川町。役場や、モンベルの入っている道の駅があるメーンストリートをちょっと北に行って、クイっと細い道を左に入ったところ。周囲は畑や農家さんのおうちに囲まれている。

「ニセウ」とはアイヌの言葉で「ドングリ」の意味。いろんなところにドングリがあしらわれている。かわいい。

入ってまず目を引くのは、立派な薪ストーブ。オーナーさんが説明もしれくれたけど、宿泊ガイドの分厚いファイルにも懇切丁寧にコツが書いてあって、初心者でもくべることができて、何度かやるとコツも分かってきた。 火を見ていると、たまらなくなって、部屋の冷蔵庫備え付けのサッポロクラシックを開けてしまった。

次に、ダイニングテーブルの上に用意されていた、ウェルカムバスケット。翌日の朝食に使う野菜やパン、地元の米。冷蔵庫にはベーコンとか卵とか入っている。それとは別に、コーヒー豆とか紅茶の茶葉がふんだんに盛られている。気分がどんどん上がっていく!  わくわく。

寝室も、浴室も、すべてが上質な感じ。「暮らすように泊まる」っていうのが宿泊業界でも流行っている感じがするけど、それをまさに形にしたようなお宿! アメニティもすべて、分かる人には分かる系の、「いいもの」で揃えられている。環境や人にいいもの、丁寧でサステナブルなもの。。

子供たちはあったかい薪ストーブの前のソファーで沈没し、自分は北海道庁のプレゼン資料づくりで「ほぼ徹」。そしてとても爽やかな朝を迎えた。北海道の秋らしい空気。

朝ごはんは、スイスチャードとベーコンの炒め物、鍋で炊いたご飯(卵かけにも)、パン、みんなでミル引きからやったコーヒー。。。

あんたにはやらせないわよ

幸せを感じる〜!   チェックアウトが11時なので、ゆっくり、ゆっくりと滞在させていただく。

 

オーナー夫妻は移住組で、お子さんもたくさんいらっしゃってにぎやかなご家庭。生活と仕事がすぐ隣り合っていて、それはそれで苦労されることもあるだろうけど、すごく羨ましい生き方だなあと心酔しきり。いい宿を見つけた。少なくとも2日感、暮らしのクオリティが一段上がる場所。また行きたいなぁ。泊まっていない2棟が楽しみで。