ウェルネスな気分になれる当麻の森!

「自分の心身と時間をデザインすることを楽しむ」をテーマにした新ウェブメディア「Design me」(デザインミー)で、旭川公園を紹介してもらえることになり、第一弾の動画が公開されましたー

当麻町の森であった森遊びや木工の体験会のようすをスマホで撮影して、耐えられるクオリティに編集してもらいました。プロの動画力ってすごい。。。第一弾が当麻っていうのはいいなぁ〜。当事者だからか、なぜかウルウルする感じになりました。

森に入って綱引きみたいに白樺を引っ張ったり、搬出した白樺で木工をやったり、火を起こしたり、まるごとなんでもできるんだなー。そしてそれを支えるプレーヤーがそろってる。やっぱすごい当麻。当麻にいちばん近いゲストハウスとしてもっと繋がっていきたいわ!

動画「旭川公園ゲストハウスができるまで」公開!

ついに動画ができました!

前職の新聞記者時代から温めていた「原点」ともいえる構想から、現地調査、最近の上棟式の様子まで。たっぷり5分ちょい。クラウドファンディングのサイトで、先行公開しました。

https://faavo.jp/hokkaido/project/3809

上野ファーム、わがままじぃじぃ、屯田の里、坂井ファーム、のんの畑北海道、里山部、IKAUSI CLASSの原さん、上森米穀店の鳥越さん、雑貨店「Aujourd’hui」、ラーメン「よし乃」の皆さん、ご近所の皆さま、ご協力ありがとうございました★

旭川公園の周りに、どんな魅力的な方がいて、管理人がなぜここで「公園」をつくるのか。空色デザインの鈴木裕矢さんに撮影・編集してもらい、とってもとっても素敵な映像になりました。

冒頭は早送りしていただいて大丈夫なので、1分33秒くらいから是非ご覧ください‼️  旭川公園の雰囲気がスッと入ってきます‼

ついに目覚めた「白樺プロジェクト」 (動画つき)

旭川で6月にあったデザインウィーク(ADW)で、去年からお邪魔していた「白樺プロジェクト」がお披露目になった。一般に公開される初めてのタイミングで、東川町の「木と暮らしの工房」の鳥羽山さん、美瑛の樹凛工房の杉達さん、デザイナーの田中さんたちがもの凄いエネルギー量で間に合わせた。そのブースがこちら

会場になった旭川デザインセンターの、二階に通じる階段を上がって正面という好立地も手伝っただろうけど、その圧倒的な存在感に客波は絶えず。切り株やチェーンソーがどーんと中央にあって、だれもが「森とのつながり」を直感できる空間だわ。

思わず「かわいーー」と唸るスツールやベンチ、「白樺がこんなきれいだなんて」と見惚れるテーブルはもちろん、樹液の化粧品や飲み物、白樺で染めたフェルト作品などなど、いろんなタッチポイントがあるのもすごい。

最終日には最強のキコリがブースに立って、お客さんにダイレクトに説明していた。いい意味での異様な光景で素晴らしき哉。

ADWの期間終了後も、さっそく7月1日には幌加内町にある北大雨龍研究林で視察・採取したし、9日には旭川大学で今後の方針を話し合った。大きなイベントがあった後こそ、しっかりじっくり持続させることを考えることが大事!

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そして旭川公園としての白樺プロジェクトも、地味に進行中。清水さんに切りだしてもらった里山部産の白樺は乾燥・製材が終わり、岡山県西粟倉の「ようび」へ送られた。完成が待ち遠しすぎる!!!

なんでもできる当麻町 (動画つき)

「うちのまちには何にもない」と嘆く自治体にだって、絶対あるはずの森。余計な垢(あか)のついた大人が「素」に戻れる森。それを、人の力で人の集まる場所に変えているのが当麻町というところ。

トマムで有名な占冠村、層雲峡が知られる上川町、そばの産地・幌加内町などいろんなエリアの地域おこし協力隊が集まった「地域づくり研修」が当麻であって、記録係としてお邪魔してきた!

森の楽しみ方といえば昔は森林浴だったイメージ。木育といえば、既に製材した木を加工して楽しむイメージがある。

でもせっかくなら、森に精通した個性豊かな人に教わりながら歩きたいし、クラフトをつくるなら、森で木を切るところから始めたい。そうすれば、全部がつながって丸ごと楽しい。いいプレイヤーがいれば、これができちゃう。どこだって。

当麻のまちづくり関係では木育マイスターが3人いまして。原さんと協力隊の長多さん、振興公社の石黒さん。全員がこの研修会の主催者側で、松本も普段から公私ともにすっごく遊んでもらってます。

町による植樹事業の失敗とその原因、かつて里山として活用されていた山の歴史、樹種ごとに違う個性、一斉に伐採するのではなく価値を増大させるための森の管理法・・・。尖った木こり・清水省吾さんや木育マイスターが歩きながら熱弁し、頂上を目指す。展望台からは「世界で二番目に美しく見える」と言われる大雪山を望む。達成感!

下山の途中で、あまり太くない白樺をみんなで囲み、縄を投げて幹にまき、ナイフで切り込みをいれて、伐倒準備。木工体験のために使う材を伐りだすのです。

「せーの、せーの」でみんなで息を合わせて、運動会の綱引きみたいに縄を引っ張る。倒れた瞬間は、そりゃもう、歓声が上がるわけで。運び出し、みんなで収穫を祝い。知識と技術があれば、まさにどこにでもできる楽しい伐倒体験。

翌日は、クーピーを挿入した巨大な色鉛筆をつくったり、「小さな家」で並べて自分たちの「まち」をつくったりとグループに分かれて白樺を細工。白樺の樹皮を焚き付けに、メタルマッチで火を起こしたり、テントを張ってみたりと、サバイバルっぽいことも清水さん監修の下、体験した。まさに、ブッシュクラフト。

身近な資源で、なんでもできる。プレイヤーがいれば、どこでもできる。当麻町はおもしろくて能力がハンパないプレイヤーが集まりすぎてるだけの話。参加者の皆さんは「うちのまちでもできそう」と手応えと可能性をお土産にされたのでした。

焼きそばといえば浅沼ゼミ

私立の旭川大学には、地域連携に熱心なゼミがたくさんありまして。これまで何度か紹介している横田ゼミはもちろん、食や地域産業の研究で地域に入り込んでいる学生が多いのは、すごい貴重な資源なんだなー。

浅沼ゼミは学外でも随一有名なくらいで、先生ご自身が旭川のまちなか(駅からはちょっと離れてるけど)に「常盤ラボ」というコミュニティを開放していて、子どもが勉強したり、イベントを開いたりしている。

最近は大学のある永山地区の農家さんについても調べていて、どのくらいあるのか、どんなものを作っているのかヒアリングして、食物栄養専攻のある学内での給食づくりにつなげている。そしてその文脈で、「旭川しょうゆ焼きそば」をずっと手がけてイベントで売ったりしている。

旭川しょうゆ焼きそばは、ラーメンが有名で食材や醸造品が豊富にあるご当地ならではのB級グルメ。旭川産の米粉と道産小麦を配合した麺を使い、旭川の醤油だれで味付けし、具材も地物を必ず使うことになっている。名乗るには、けっこうハードルが高いんです。

だしを加えた、特製の醤油だれ

今までゼミの活動の一環として焼きそば作りは聞いたことがあったけど、食べたことはなかったので、常盤ラボでその発表会&試食会があると聞いて迷わずお邪魔してきた。

地元の焼きそばの名店の監修を受けたオリジナルメニューで、率直に言ってめちゃおいしい。ちゃんとした写真撮るの忘れたけど。ニンジン、タマネギがちゃんとそのものの味がして、存在感がある。農家さんと繋がってる感じがする。コクのあるたれに、麺がうまく絡みついている。学生さんがやっているので、まだ慣れていない手際、500円の価格設定というのはあるけど、ちゃんとお金取れるしストーリーがあるのでめちゃ良いなと。「旭川公園」でも月に何度か出せないかと検討中!

森ビルつながりで森いっぱいの下川町ざんまい

浜松にいたころのはなし。東京の森ビルで六本木ヒルズのタウンマネジメントをされて浜松へUターンし、「丸八不動産」に入ってまちづくりの面白い仕掛けをされている高林健太さん(34)と知り合った。いろいろ話すうちに、北海道・下川町で頑張っている同期がいると聞いて、さっそく紹介してもらうことに。それが、下川町産業活性化支援機構のプロジェクト統括部長、長田拓さん(34)。自分と同い年で、しかも大阪出身。これは間違いない‼️

下川のすべてを教えてくれた長田さん

下川町は森林が町域の9割を占め、林業・経済・エネルギーの「地域内循環」を時間をかけて進め、移住者が増えてきているまちであります。近年は転入超過(2017年は32人のプラス)で、人口減少は緩和されてる。地域づくりの分野では全国的に有名で、しかも旭川からは80キロしか離れていない。北海道の感覚では、ちょっとそこのコンビニに行くくらい、すぐ近く。

自分の旭川のゲストハウス予定地からすぐの里山で木こりをやっている清水省吾さんたちも、伐った木を乾燥させるときは下川町まで持って行ってるし、この辺の林業集積地といえば下川は外せないので、旭川でそれっぽいことに首を突っ込むなら、下川を見ずして暮らせないのです。

なので10月25日にさっそく下川へ。この2日前に納車されるはずだった軽トラ(スズキ・キャリイ)が車検を通らず、この日はやむなく列車で行くことに。それはそれでもちろん楽しいけど、時間のロスは大きく、名寄駅からは長田さんに迎えに来てもらうことに。

最寄りの永山駅(旭川)から普通列車に乗って、和寒(わっさむ)という駅で一回おりて、後から来る特急「宗谷」に乗り換え。新婚旅行以来、5年ぶりくらいだなぁ、あの時はまだ「スーパー宗谷」で本数ももっとあった。 力強く唸るディーゼルエンジン音、軽快で小気味よいジョイント音、適度な揺れ。そのどれもが生命力にあふれていて、楽しいことこの上ない。旭川〜札幌の速達特急電車「カムイ」「ライラック」にはない楽しさがあるわ。

和寒駅にて。かっこいい。4両編成で、ぱっと見で5割くらいの乗車率。観光や都市間輸送が多いイメージ

名寄駅にて。かわいい!

「宗谷」を降りた名寄駅は、売店も旅行会社も撤退してしまった寂しい雰囲気で、駅前から続く商店街もなかなかにひっそりとしていた。道路が広い分、その辛さをより感じてしまう。名寄はスノボで来たことあるくらいだけど、下川を含めこの辺りの拠点都市なので、もうちょっとガヤガヤしてるかと思った。郊外のイオンは違うかもしれないけど。。。

11時45分、長田さんの運転するスイフトが名寄駅に。それから20分しないくらいで下川町の中心部に着いて、そのままランチ。そば屋さんの看板がかかっている「やまと屋」の暖簾をくぐる。ここ、もともと後継者がいなくて店を閉じたけど、商工会長さんが一念発起して自分で店を買い、曜日限定で開くようになったとか。

人口3400人のまち。一つの店がなくなることがまちにもたらすインパクトは大きいし、中心街の「景色」を保ちたいという志はなんともかっこいい! しかもこの日は、この店で移住者の方がチャレンジショップを開いた初日だとか。こんなステキな動きがあるなん、さすが!とさっそく感じ入ってしまった。みんな顔を知ってるんじゃないかと思うくらい、お客さん同士が楽しくワイワイガヤガヤしてて、よそ者のこっちまで嬉しくなる。しかも生姜焼き定食、味がしっかりしていてめちゃ好み。

ランチの後は、長田さんの職場である、まちおこしセンター「コモレビ」へ。NPO法人の観光協会や興業協同組合が入居して、交流スペースがあるところ。かつて駅があった場所で、バスターミナルが目の前だからめちゃ便利。

子どもたちの遊ぶ姿もあった。自分が高校生ならここでダベりたいなーと思っていたら、すでに実践者がいた

 

ちょっと分かりにくいけど、黒っぽい外壁の板には、木炭を作るときにでる煙を燻して防腐・防虫効果を持たせた「燻煙(くんえん)」処理をしている。これも、余すところなく使う精神から。

下川のこれまでとこれからについてレクチャーをいただく。2003年、北海道で初めて、流通や加工のプロセスを国際的に認証する「FSC」を取得するなど、循環型の林業経営をやってきて、2007年に町自治基本条例で「持続可能な地域社会の実現を目指す」とうたい、2008年に環境モデル都市、2011年に環境未来都市に選定。全国で徐々に知られるようになって、ことしはSDGs未来都市にもなった。SDGsは国連で採択された、「持続可能な開発目標」を示す国際的な目標で、町でも代表者がいろんな観点から現状と目標を話し合い、「誰ひとり取り残されず、しなやかに強く、幸せに暮らせるまち」を目指している。

基幹の林業では余すところなく使うことを徹底し、森林バイオマスを活用しての熱自給率は49%にのぼる。バイオマスボイラーを次々と導入し、公共施設の熱供給の68%を再生エネルギーに転換。年間で1900万円の費用を節約して、子育て支援にも回す仕組みを整えているらしい。すご!

コモレビを出た後は、森林組合の加工部門を株式会社化した「下川フォレストファミリー」さんを見学させてもらう。道北トップクラスの加工技術があり、シラカバやカラマツと幅広い樹種を扱っていて、集成材からクラフト用までいろんな製品を生産している。木材工場に入ったのは新聞記者のとき以来。丁寧につくられていて驚きだったし、木くずはボイラーに集めれらていて、やっぱり徹底してるなあとしみじみ。

木くずをボイラーに集めるための大きな配管。乾燥機の熱源になっているそう。

羽目板やフローリング材。広葉樹ならナラやシラカバ、タモ、針葉樹ならトドマツやカラマツなど多様な道産の材を使っている

フォレストファミリーさんの後は、役場で挨拶させてもらい、ボイラーを見せてもらい、チップ工場を見学。

チップに加工される、径の細い丸太が集められる「土場(どば)」

土場に集められたチップ加工用の木材。なかなかにフォトジェニック

このどデカイドイツ製の機械で、チップに加工される。間違っても、巻き込まれたくない

暮れなずむ空と役場庁舎

そしていよいよ、新しい地域づくりの動きが相次いでいるエリア「一の橋」へ。

役場を中心に半径1キロ圏内に8割の世帯が集中するコンパクトなまちだけど、限界集落はあったので、一の橋に「バイオビレッジ」をつくりだした。

お年寄りが集まって暮らせる長屋風のしゃれた「集住化住宅」、カフェ(地域食堂)、地域熱の余熱を使うシイタケ栽培施設、障害がある人の支援施設を一ヶ所に集約して、バイオマスボイラーや太陽光でエネルギーを自給している。地域おこし協力隊の方々が、買い物代行とかで暮らしやすい地域をつくろうと活躍しているのもステキ。ビレッジをつくる前と比べて、この集落の人口はほとんど変わらず、移住者が増えたことで高齢化率が下がってるのだとか!

集住化住宅のエントランス。しゃれてる

冬も暮らしやすそう。お年寄りが除雪しなくてもいいようになってる

カフェはお年寄りが使いやすいイスやテーブル。普段使いしやすいお値段とメニュー。地元のおもしろいものも置かれていた

有機ハーブやコスメを製造販売している」ソーリー工房」さんの小屋。好みドストライクでキュンキュンしてしまったー。営業時間中にまた見に行こう。同世代の地元の大工さんが手がけ、オフグリッドらしい。すご!

この「一の橋」というエリア、まだまだ面白くなりそうで。ライフスタイルに合わせて家具を修理する「家具乃診療所」というのができてくる予定だし、近くの廃校ではベルシステム24が、障害をもつ人が働けるチョコレート製造所をつくるらしい。タッグをくむのはこの分野では有名な久遠チョコレートさん! 愛知県の豊橋市に、よく買いに行ったなぁ。

他にも移住者が新しい構想を温めていて。外からでもかなり感じられるけど、「おもしろいことやってそう」という匂いがプンプンする。SDGsの流れで企業からの注目も高まっているみたい。

もともと、名寄市とくっつくかどうか、平成の大合併のころに町内で熱い議論があり、自分たちの地域を見つめ直し、やっぱり林業だ、じゃあ循環だ、と段階をへてきた。当たり前かもしれないけど、その長い間のプロセスや下地があって、いま下川町はここまで来たんだと痛感。そこを理解しないとうわべだけ真似してもダメだろうし、町民3400人のまちだからこそできた部分も見逃せないと思う。

せっかくここまで来たので、夜もじっくり楽しむことにする。コモレビから歩いて10分くらいのとこに、地域おこし協力隊の立花美咲さんがやっている民泊「アナグラム」に投宿。民家を改装した宿で、周りは普通の住宅街だし、おうちに帰ってきたようですごく落ち着く。センスあふれる空間で、江別(札幌から旭川方面にちょっといった所)のレンガで囲った薪ストーブも最高!  ここで、道内各地の木や森の現場を訪ね歩いている無職の大工さん・深田康介さんと出会い、この後の3日間連続して会う不思議な縁ができた。

日本や道北の未来について語り合う、立花さん(右)と深田さん

夜は焼き鳥屋で長田さん、立花さん、深田さんと一杯やって、アナグラムの共同スペースのソファーで撃沈!

下川町は手延べうどんで有名なので、シメにいただきました。んまい!飲んだあとに合う喉越し

次は、ここ行こ

ふかふかベッド。午前3時に入りました

朝から元気いっぱいの深田氏

朝はバスターミナルから始発バスに乗って名寄駅まで。460円。小学生から高校生、お年寄りまでほぼ満員(小学生は立ってる子もいた)。地元の公共交通に乗るとやっぱり気持ちいいし、子どもたちの元気な声にほっこりする。さすが地元の「名士バス」。

下川町のバスターミナルにて

かなり濃厚に勉強させてもらった下川ツアー。今回お会いできなかった人やお店、行けなかった場所もまだまだあるので、次回を楽しみにしよ。クラウドファンディングの返礼スツールをつくる時も下川町で木材を乾燥させる予定だけど、これからどんな形で絡ませてもらえるか、どんどん具体化してこー。楽しみ。

 

秋の石狩川フォトギャラリー

次男との散歩2日目。三日坊主にならないか・・・。不安。

今日は車で10分弱走って石狩川まで。もっと近くに川にかかる橋はあるんだけど、一番好きな、とっても美しい景色のところへ。地元の人しかわからないような、秘密の場所。

この日、10月17日の朝はなかなかに冷え込んで、車の温度計は3度。空気が冷たくて、キーンとなって、気持ちがいい。肺が浄化されるようだわ。次男と橋を歩いて撮影。一眼レフや望遠レンズも持ってきたのに、メモリーカードを忘れるという大失態。しかたなくiPhone 6sで。

次男はめちゃくちゃ寒がってたけど、寒いからこそこんな風景を享受できるんだよなー。感謝。帰ってきてストーブに当たる、その幸福感といったら・・・。朝ごはんもうまい。

日中の空き時間は、旭川の隣町・東神楽町へ。北海道で一番子どもの割合が多く、人口がずっと増えていて、子育て支援や教育にずっと力を入れている。空港のあるまちで、コンパクトシティーをつくってもいる。この辺はまたあらためて。

お昼は、障害のある人の就労支援施設「ゆい・ゆい本舗」(東神楽町)へ。旭川の買物公園通り(歩行者天国)にあるナチュラルチーズ屋さん「ジャパチーズ」のモッツァレラがふんだんに入ったチーズハンバーグカレーをいただく。とろけるチーズがほどよいアクセントと甘みをだし、カレーもコクがあって、んまい! 後日、マルシェでまた食べたけど変わらぬおいしさ。これはリピートしたくなる味。

夜は東神楽町の行政関係者の方と飲み会。旭川市を中心とする広域圏での課題や可能性について意見交換して、楽しい〜。やっぱり旭川は、道北の雄として、もっともっとリーダーシップを発揮しないとなぁ。。。 当たり前だけど自分の知らない面白いネタや名物がたくさんあって、旭川に限らずどんどんコラボレーションしていきたいと強く思えるステキな会食になった!

二件目は、旭川駅近くの「大雪地ビール」のレストランへ。

飲みくらべして、またまた幸せな気分。旭川周辺ではクラフトビールを新たにつくろう!という動きもるらしく、どんどん面白いことが起きてきそう。クラフト=富良野だけじゃない! コミュニケーションのツールとしてのビールやコーヒーは、多様であればあるほどいいんじゃないかと思う。

 

 

 

 

 

 

星野リゾート・OMO7で「地元愛され」考

ニセウコロコロさんをチェックアウトした11日も引越しの家財が届いていない状態だったので、この日は「競合分析」とかこつけて、旭川駅から歩いて20分ほど、市役所横にある星野リゾートの「OMO7」に投宿。この日は地震後の落ち込みが影響いているのかどうか分からないけど、5000円前後で予約することができたのです。

設定上の客単価は1万円ほど。変動はまぁまぁあるけど、ほかの星野ブランドでやっている高級リゾート志向ではなく、新しい「都市型リゾート」を模索している。そのためのブランドとして「OMO」を旭川で初めて立ち上げ、東京・大塚の第2号につなげている。

もともとは、地元の一番の老舗のグランドホテルだった。地元の人からすると、それはすごい存在感で、誇りのようなものがあった。ただ、いろんな人に聞いても、OMO7になってからの評判はなかなか厳しいものがあって、愛され度が低いまま。売りにしている「OMOレンジャー」という、ディープな近隣の店を紹介するアクティビティは低調と聞くし、かつてグランドホテルを愛用していた常連には、他の地元資本の古参に移っているという。

自分に置き換えて考えてみても、外からやってきて根を張るって難しい。今年4月にオープンしたばかり。OMO7も試行錯誤している段階だろうし、いろんな批判を承知の上で踏ん張っているんだろうと思う。そしてどうすれば自然と愛される存在になるのか、他山の石としよう!

前置きが長すぎたけど、館内インプレッションを。

まずエントランス。重厚感ある外観からボリュームある設えまで、風格あるホテルといった感じで好き。10月中旬だったのでハロウィン仕様に。ウエルカムドリンクは壁に据え置かれたサーバーから飲むしそジュース。これいい!

お部屋は、4ベッド。肝に据えてるコンセプトルームじゃないから何とも言えないところがあるけど、どんな雰囲気を出したいのか分からない内装とフロアだった。グランドホテルの時代から使われている寝巻きもあった・・・。ここまでお金が回らなかったのかしら。

夕食は安定の「田舎料理 田子兵衛」へ。ここのホテル、繁華街までちょっと距離があるので子ども連れだと20分ほど。

戻ってきてからはバーで妻と長男の誕生日祝い。関西から手伝いに来てくれた妹が手配した、いわゆるサプライズ。体調良くなかったのでスパークリングを飲んだらうたた寝してしまった。。。

寝かしつけは、妻と妹に押し付け、今夜締め切りの道庁主催のビジネスコンテストの資料作りがあるので、ラウンジで作業。「ブックトンネル」と名付けられたコーナーで北海道や旭川、アイヌ、アウトドアに関連する雑誌や本に囲まれた空間。気持ちいい。

帰り際、売店の向かいに「OMOレンジャー」が案内しそうな名物スポットの一覧が紹介されていた。旭川大の監修でつくったショップリストも置かれていて、楽しい。このパブリックスペースは、ふらっと観光客が来ても有意義(宿泊者じゃないと入りにくいかもしれないけど・・・)だと思った。

これは分かりやすいし、まちなかのコンシェルジュとして機能できれば最高!

一夜明けて朝ごはん。「焼きたてワッフルが楽しめる朝食ビュッフェ」としてウリにしていて、一般は大人2500円、7〜11歳は2000円という値段設定。

インスタ映えを意識しているのはよく分かる

グランドホテル時代から使っているとみられる、食器類

 

ホームページを見たら、「北海道ならではの」とか「ご当地素材」と書いてあるけど、実際の会場には産地や生産者の表示はいっさいなく、誰がどこでつくったものなのか、まったく分からない。そして動線が定まっておらず、お互いにプレートを持ったお客さんが、何度もぶつかりそうになっていた。まず、どこに何が置かれているのか、どういう順番で選んでいけばいいのか、途方に暮れてしまうレイアウト。

スイーツ好きの人にとっては、インスタ映えするものがいっぱい置いてあるから楽しさはあると思う。でも自分のように甘いものを好まず、その地域を感じながら何度も噛みたくなるような朝食を望む層にとっては、強気の値段もあってなかなかに厳しいと思う。新聞でも、地元客の声として「朝食が高すぎる」という声が紹介されているし、自分もそう思う。

いろいろ勉強になった!

 

震災から7年。陸前高田のまちなかを訪ねる

(つづき)

箱根山テラスをおりて、まず向かった先は「りくカフェ」。ランドスケープアーキテクトで公共空間づくりをされている木村智子さんの紹介で訪問。「陸前高田まちのリビングプロジェクト」の一環でNPO法人さんがされている、コミュニティカフェであります。

手作り感あふれる壁が素敵

「旭川公園」の公園文庫に置くことが決定

隣にはお医者さんや薬局があって、自然と人が集まる場所に立地している。ここでコーヒーとハーブティーをテイクアウトして、おいしくいただきました。お店の人たちとお話しながら、ゆっくり時間を過ごすのもいいなぁ。

その後は、高台から降りていって、まちなか方面へ。

工事中のところがまだまだ多い

鉄路がなくなって誕生した、線路敷地にバスが走るBRT(バス高速輸送システム)の陸前高田駅とその周辺へ。列車は来ないけれどもみどりの窓口はあって、気仙沼とかに向かうバスが発着していた。お客さんはこの時はほとんど乗っていなかったけど。

駅前はすごくきれいに整えられているけど、鉄道がなくなるとこんなに町の風景が変わるものなのか、とびっくり。BRTになって、「レールでつながっている安心感が鉄道にはあった」という声をどこかの新聞で読んだことがあるけど、さもありなんと感じてしまった。

近くに追悼施設と、「復興まちづくり情報館」があったので、そちらにも足を運ぶことに。あまり記念館のような場所は行く習慣がないけど、ここは特別。

子供たちも手を合わせてくれた

情報館では、被災前後のまちの様子、復興まちづくり計画、発災直後の動きとかがパネルで紹介されていて。いちばん記憶に残ったのは、この「ヤミ屋のオヤジ」。国の施設なので国交省関係の内容だからあれだけど、思わず見入って涙腺が緩んだ。

当事の国交省・東北整備局長から市町村長にむけた手紙。なんでも言いつけてほしい、所管外でも棺でもと。本気度を示すために、現場が遠慮しないように、異例の表現で思いを伝えたものらしい。手紙の主は、その後に事務次官になった徳山日出男さん。お名前は聞いたことがあったけど、震災当時にこんなことをされていたなんて、知らなかった。逆に、それほどの、未曾有の災害だったことが分かる手紙。

施設を出て、周辺から海側を望む。重機の出す金属音と、トラックのエンジン音がいつまでも耳から離れなかった。震災から、まだ7年しかたっていないことに気づく。

 

 

ただのゲストハウスとちゃうChus(チャウス)

(つづき)

今回の旅は、全国的に有名なゲストハウスや施設をちょっとでもたくさん見てみようというのがテーマの一つ。一晩めの東京のゲストハウスはキャンセルになってしまったので、那須・黒磯のChus(チャウス)が実質的に第一号。

那須のごちそうを中心に地域の魅力を凝縮したことプラットホームという位置付けで、一階の直販コーナーでは地元産の野菜やら加工品、乳製品がこれでもかと並ぶ。泊まらなくても、地元の人がぶらりとデイリーユースできる感じ。雑貨や化粧品は地元に限らず、全国のいいものを揃えてるので、地元の人にとっていい場所に違いない! 日用品店の役割も兼ねているらしいから、なるほどそうか!と。クッキーのようなお菓子で人気の「バターのいとこ」も置いてあって、すごい人気ぶりだった。いいものに包まれてる感が尋常じゃない。

どっちかというと、物販スペースやレストランを楽しんで、その上にゲストハウスがくっついてる、っていうのが近いかもしれない。受付(レセプション)も物販・レストランのレジでスタッフにお願いする形になってる。

生産者と始めたマルシェに端を発しただけあって、直売コーナーの充実ぶりには目を見張る。しかもおしゃれ。

外観からおしゃれ。周囲に似たようなショップが多く、駐車場も一目では分からないので、日が暮れてから到着するときは調べておいた方がよいかも。

物販スペースの横からのびる階段を上がると、宿泊者専用のフロアになる。この動線だと、絶対に一階で売っているものをなんかしら欲しくなってくるのが不思議。「この上で寝るんだ!」というマインドに無意識になっているのかも。

階段をあがると、ミニラウンジのようなスペースが現れる。ここも当然おしゃれ。思い出ノートが置かれているけど、これも当然しゃれている。食事や空間を絶賛するコメントがあふれておりました。

ドミトリーだと思い込んでいたけど、案内されたのは個室。やったー。当然おしゃれで、子どもは当然のように大はしゃぎで階段をのぼって「おーい!」とやる。案内してくれた方は「ロフトつくったらお子さんが喜ぶかなーと、思いつきでつくりました」と控えめに言っていたけど、この部屋だけじゃなくて、ちゃんと子連れ家族のことも考え抜かれた空間になってた。アメニティも安心できる、上質なものばかり。

 

3階が共同スペースとしてのラウンジになっていて、ゆったりとしたソファでうたたねするのもよし、作業するのもよし。カウンターには小さな冷蔵庫があって、ビール(ハートランド)やジュースが置いてある。野菜の無人販売所みらいに、ざるの中に小銭を投じるスタイル。これはいい!真似させてもらおうかなー。

朝は、前の晩にご飯を食べたレストランと同じ場所。ちょっと雰囲気を変えて、二階のイスに陣取ることに。

二階からの眺めも良い良い

グラノーラ、旭川公園の参考にしよー

(つづく)